【厚木基地から、夜間連続離着陸訓練(NLP)に飛び立つ米軍FA-18戦 闘攻撃機】

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提訴後、会員に爆音被害のアンケート調査をし、資料として提出した。そこには悲鳴にも似た住民の声が寄せられている。いくつか例をあげてみたい。
「主婦31歳 母乳が2ヵ月たたぬうちに出なくなり、9ヵ月後の今では全然出なくなった(大和に移る前は充分出た)。胸がどきどきし、頭痛、目眩がする」

「主婦48歳 爆音の激しい時は頭痛がひどく寝込んでしまう」
「銀行員33歳 病父の療養の地として来たが、爆音のため病状悪化。鉄筋コンクリートの防音室を作ったが駄目で、東京大森に転居加療をしたが、2ヵ月後死亡した。妻は妊娠中

精神不安定のため悪阻〔つわり〕が重く、流産の危険があったので、東京の知人宅に静養させ、流産をまぬがれた」
「会社員49歳 結核のため東京大学病院に入院し、約半年後に自宅療養となったが、爆音のため安静時間も取れず、不眠症を併発し、食欲もなくなり、退院時57キロの体重も4ヵ月目の現在50キロにまで減ってしまった」

「自動車運転手33歳 勤務の関係上、昼間睡眠をとる必要があるが、酒、睡眠薬を用いないと、爆音のため眠れない」
「大工48歳 安眠できないため、職業上過労がいちじるしい。歩行中車が来ても(爆音のため)音がわからず、再三危険な目にあっている」
「医師50歳 頭上を飛ばれる時は叫び出したくなるし、甚〔はなは〕だしい時は嘔吐を催すことがある」

「公務員37歳 小学校4年生の子どもが気短になり、学力低下。勉強中でも爆音がひどい時は本を机にたたきつける」
「室内装飾業33歳 職業上考案するイメージなど爆音のため消されてしまう。商談ができず損失が大きい」
「会社員59歳 82歳の老母が極度の恐怖症になっていて、余生なき親の身を思うとたまらない」
(文中敬称略)
つづく
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