「ビルマ観光に行くべきか?」(中)

※お断り ミャンマー(ビルマ)入国取材の安全を期して、宇田有三氏は「大場玲次」のペーネ  ームを使用していましたが、民主化の進展に伴い危険がなくなりましたので、APN内の記事の署  名を「宇田有三」に統一します。
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【バックパッカーといえども、外国人観光客はまだまだお客様扱いで優雅な旅行を楽しめる。一方、現地の人びとは相変わらずぎゅうぎゅう詰めの船で移動する】
「行くべきか、行かざるべきか」。
このような問いかけに対して、"Lonely Planet" の立場は、結論から言うと、基本的にビルマへの旅行を勧めているようだ。

中東の独立テレビ局アルジャジーラが2006年8月半ば、ビルマ軍事政権から正式に取材ビザを取り、ビルマ国内に取材に入った。
ビルマ政府の意図としては、反米傾向ともいわれるこのテレビ局に国内の取材を許すことで、いかにビルマ政府が国家運営を順調に進めているのか報道して欲しかったようである。

ビルマ軍事政権への批判の急先鋒は米国だからである。
つまり、米国はビルマに関して嘘を言っている、と。
11月半ば、そのアルジャジーラの取材報告が流れた。

ビルマ政府が期待していた内容とは打って変わって、ビルマ軍政が自国民をいかにひどく扱っているのか、が主な内容であった。
日本から転送してもらったその報告内容を、ラングーン(ヤンゴン)の喫茶店で友人と話題にして、笑ってしまった。
辺りを見回すと、コーヒーやケーキを前にして談笑しているビルマ人でいっぱいである。
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