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【避難児童の多くが心の傷を負っていた】(イラク・クルディスタン地域・アルビル・ジャワヘリ小学校)
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【「イラクのみんなは放課後はなにをして遊ぶの?」日本の子どもたちからのビデオレターを熱心に見る子どもたち】
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【ジャワヘリ小学校の子どもたちと一緒に】
玉本英子 現場日誌
■イラクはいま~避難民の子どもたち (2)
治安が比較的安定しているイラク・クルド地域はクルド人が多数を占め、一般の小学校は基本的にクルド語での授業だ。だがアラブ人やキリスト教徒のためにアラビア語教育の小学校が数校ある。
イラクでの治安が悪化して以降、避難民が急増し、こうした小学校への転入児童数は3倍にもなった。
このかん大阪の意岐部東(おきべひがし)小学校と交流を続けてきたアルビルのジャワヘリ小学校は、そんな小学校のひとつだ。教室はバグダッドやモスル、バスラなど、じつにイラク各地からやってきた児童でいっぱいだ。
ここでは、宗派や民族に関係なく、子どもたちが肩をならべて勉強している。
自身が誘拐されたり、家族や親戚が米軍や武装勢力に殺されたりした経験を持つ児童も少なくない
毎日、爆発音を聞いたり、路上に捨てられた死体を見てきた子どもたちの多くは、心の傷を負っていた。
子どもたちにとって、遠く離れた日本の小学校との交流は、とてもたのしいできごとだったようだ。
「イラクのみんなは放課後はなにをして遊ぶの。日本では塾にいく子もいるし、ゲームばかりする子もいるよ」
「大変だけどがんばってね」
「ぼくたちはみんなのこと忘れないよ」
日本の子どもたちが自分たちで撮ってくれたビデオレターを教室で上映すると、イラクのこどもたちは目を輝かせて見入っていた。
「私たちのことをおもってくれている友達が日本にいるのは嬉しい」
「元気がでたよ」
そういって笑顔を見せてくれたジャワヘリ小学校の子どもたち。
だれもがいつかはもとの町に戻りたい、と願っている。
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