(2003年4月両江道恵山市 アン・チョル撮影)

(2003年4月両江道恵山市 アン・チョル撮影)

 

2006年12月のある日、咸興(ハムン)市○○区域の人民班長会議が開かれ、記者ペク・ヒャンも参加した。以下はその時の報告である。
党組織から受けた指示を、第2地区の洞人民班長たちに伝達していた洞党秘書は、突然、会議をやめてしまいたいという態度を見せた。(注1)

というのも、12班の班長に、担当のキム・チョルスクの家のことを洞の談話(注2) に送るよう指示したところ、隣にいた11班の班長が「あそこは何もひっかかることなんてしてないではないか」と食って掛かったからだった。
キム・チョルスクの家に無断宿泊者が多いということは、住民たちから何度も通報があった。12班の班長から人民班の宿泊登録簿を提出させて調べてみると、彼女の家は、外来者の宿泊登録がまったくなされていなかった。

夫が武力部(国防省にあたる)の外貨調達会社の貿易指導員なので、人民班長の話や洞の役場の指示など、聞く耳を持たないのだった。(注3)
その時は洞党秘書は何も言えなかった。しかし、面倒なことが起こる前に、洞で把握しておく必要がある。それで今日の会議で指示を出したのだった。
ところが、反発に遭ってしまった。

11班の班員は夫が軍人である。軍人の家族同士でかばい合っているのだ。
こういう人たちは、洞党の指示なんか、なんとも思っていない。
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