シム:そうやって持って行ってしまうわけ?
女性:そうしてた。

シム:それでは、持って行った支援品はどうなるんですか?
女性:龍川の幹部たちが被害のあった現地を確認をして、まず被害が大きかった場所にちょっとずつ配り、次にましな所にはそれよりも少ない量を配りました。

シム:それじゃ、配るのは少しで、ほとんどは幹部たちが取っちまったってわけだ。
女性:そうよ。ほとんど幹部たちが持ってった!

シム:うーん。
女性:それから、病院には布団がたくさん送られたそうです。ところが、上から検閲(検査)(注2)が来る時には倉庫から布団を出して来てさっと敷いて、検閲が済んだらまた布団を全部倉庫にしまうんです。

シム:そりゃまたどうして倉庫にしまうんですか?
女性:その蒲団を患者が使ったら、いったいだれが洗濯をするんですか?(注3)だから、国連からもし視察に来たら「さあ、あなたたちがくれた布団は、すべてのベッドにあります」という風に見せるために、予備として倉庫にしまってあるんです。
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