harabja_iraq_0819.jpg【ハラブジャでは、広島、長崎の追悼の集まりが開かれた/撮影:ヒクメット・ファイード】

玉本英子 現場日誌
■イラクで原爆追悼の会、行われる
今年の8月6日。いつもは休みをとる私だが、大阪の小学校で今の戦争について話す機会があった。大阪の多くの小学校ではこの日は「平和登校日」として、平和と戦争について学ぶ。

体育館で映像を見せながら、イラクの子どもたちの現状を話した。黒カーテンで窓をふさいだため、かなり暑くなってしまったにもかかわらず、およそ300人の児童たちが、イラクの子どもたちの映像に熱心に向き合ってくれた。

話の後、校長先生の案内で校内を見学した。廊下で児童たちのおしゃべり声が耳に入った。
「爆弾当たって死んだ女の子、苦しかったやろうなぁ」
「友だちが殺されて、あの子らホンマ大変や」…。

映像に出てくるイラクの子どもたちに心を寄せてくれていた。胸が熱くなった。
夜、イラクの友人たち4人から国際電話がかかってきた。そんなことは珍しい。
「今日は原爆の日だから、追悼の気持ちを伝えたいと思って…」。ひとりがそう話してくれた。
広島での式典の模様は、イラクのテレビニュースの中でも紹介されたという。
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