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【まかない料理を用意するホテルのスタッフたち。私もよくお相伴に預かった】

玉本英子 現場日誌
宿泊ホテルで~アルビル
2009年3月29日

原稿書きで1日ホテルにこもった。アルビル城近くのこじんまりとしたこのホテル。4年前からアルビルでの宿泊はここと決めている。

まず、誘拐や攻撃などがされにくい場所に位置している。そしてスタッフが物を盗んだりしない。部屋は古く、トイレも壊れているが、お湯が出るし、値段も手ごろで明朗会計で安心できる。
ホテル内にはレストランがないため、取材がない日は外食せずに、持参の湯沸かし器で乾燥麺をゆがいて食べるか、ホテルの朝食のパンと卵、チーズをキープして昼食にする。日本からペーストタイプの中華スープを持ってきたが、これが大正解。具なしでも十分美味しい。

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【このホテル唯一のシングルルーム。ホテルはフセイン時代の80年代に建てられた】

3月からオーナーが変わり、清掃係が地元の男性たちから、エチオピア人女性に代わった。今のイラクにはアフリカのみならず、アジアからも外国人労働者が多く派遣されている。彼らの給料は地元の人たちとほとんど変わらないのだが、イラク人は清掃の仕事を敬遠する傾向にあるため、外国人がその役割を担いつつある。
このホテルには私以外の外国人宿泊客はいない。だがクルド語、アラビア語、トルコ語が飛び交う民族色豊かなホテルだ。新オーナーが値段アップを考えているという噂を聞いた。このままであってほしいと願う今日このごろだ。
(つづく)

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