マオイストは党規則により、結婚するときには党の許可をとらなければならない。ロルパ郡の党組織から許可を得て、1995年8月27日、ウシャとアナンタは二人が生まれたマディチョールがあるジャンコット村で、党が主催する"コミュニスト結婚式"を行った。

この結婚式では、ウシャとアナンタのほかに2組のカップルが結婚をした。全員がマオイスト同士のカップルである。そのなかの1組は、ウシャと同い年のタラと"ソナム"こと、クル・プラサド・K・Cのカップルだった。

二日間におよぶ政治トレーニングを終えた翌日に開かれたために、結婚式にはウシャやアナンタ、タラやソナムの高校教師でもあったクリシュナ・バハドゥル・マハラをはじめとする大勢のリーダーが出席した。結婚式とはいえ、これから夫婦になる2人が互いの額に赤い粉(ティカ)をつけ、互いの首に花輪をかけあい、握手をするだけの簡易なものである。

アナンタの両親は式に出席したものの、党員同士の結婚に反対していたウシャの両親は出席せず、マオイストの支持者である一番下の兄のみが結婚式にかけつけた。
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