北朝鮮のすべての家庭と職場、公共の場所(ジャンマダンを除く)には、金日成と金正日親子の肖像画が掲げられている。写真は清津(チョンジン)市内のとある家族の食事風景。故金日成主席と金正日総書記の肖像画に加え、金日成、金正日、そして金日成の妻である金正淑(金正日の母)が並んで描かれた肖像画が見える。2007年4月 李準(リ・ジュン)撮影(アジアプレス)

 

◇詰め襟姿の肖像...軍、保衛部などに優先配布か

金正恩氏の肖像画が軍や保安機関の幹部の家庭に配布されていることが、北朝鮮内部の通信員との電話で明らかになった。
咸鏡北道に住むこの40代の通信員は18日、アジアプレスとの通話で
「茂山(ムサン)郡に住む軍の中堅幹部の家を訪ねたところ、金大将(金正恩)の肖像画が室内にかけてあった。軍服姿ではなく、昨年の党代表者会で着ていた詰め襟姿だった。誰かと一緒に並んでいるものではなく、金大将が単独で描かれた肖像画だった」
と、直接見た肖像画について語った。

また、同通信員は
「金大将の肖像画は、軍や保衛部(情報機関)、党幹部、保安部(警察)の幹部の家庭にまず配布され、その後一般の住民に配布されるだろうと、茂山郡のジャンマダン(市場)では噂されている」
と伝えてきた。

肖像画について語った北朝鮮内部の住民の声は少なく、今回、肖像画の配布が確認されたことは、金正恩氏への権力継承作業の進み具合を図る一つの判断材料になると思われる。

中国との国境に位置する咸鏡北道茂山(ムサン)郡。アジア最大級の鉄鉱山である茂山鉱山を抱く。2010年7月 中国側からアジアプレス撮影(アジアプレス)

昨年9月28日に開催された朝鮮労働党代表者会での金正恩氏の姿。(朝鮮中央テレビより)

 

また昨年12月、金正恩氏をあしらったバッジが高級幹部や側近に配られたことが、別の内部通信員との通話で明らかになっている。
金正恩氏は昨年9月の朝鮮労働党代表者会議で党中央軍事委員会の副委員長に指名され、金正日総書記の後継者に内定したと見られている。
(中国延吉=パク・ヨンミン)