◇官営メディアが強力に否定
朝鮮中央通信は18日に<「核協力」説の考案者らは何を狙うのか>と題した論評を発表し、イランとの核兵器開発協力を否定した。
今月に入って北朝鮮の核関連技術者数100人がイランの核・ミサイル関連施設で働いているという報道があったことに対する反応だと思われる。
IAEA(国際原子力機関)の理事会は18日に、核兵器開発の疑いを持たれているイランに対し、深刻な懸念を表明する決議を、ロシアと中国も賛成して可決していた。

北朝鮮はイランといかなる軍事協力関係も存在しないとの立場を繰り返し表明している。
以下は、朝鮮中央通通信が配信した論評の全文
「朝鮮がイランの核兵器の製造を援助しているという浮説を意図的に流す勢力がある。
先日、米国と西側にそそのかされた国際原子力機関(IAEA)が朝鮮とイラン間の『核協力』説を流したのに続き、敵対勢力はそれに信憑性を付与するために荒唐無けいなねつ造資料まで流布させている。

彼らは、過去に国際社会の排撃を受けた古びた資料を探り出したあげく、『核兵器・ミサイル製作に参加した数百人の北朝鮮の技術者が交替制に第3国を通じてイランに入って技術協力を提供している』との途方もない主張をしている。
米国主導下の敵対勢力が自分らの目に障る国々の平和的核活動とこの分野における協力に言いがかりをつけるのは昨日や今日のことではない。

彼らが最近、さらに本格化している対イラン攻勢の裏面でありもしないわが共和国の『核協力』説を流している目的は、イランの核問題にわが共和国を引き入れて共和国を『核犯人』に仕立てようとするところにある。
『核協力』説は、わが共和国を中傷し、圧力を加えようとする敵対勢力の常套的な中傷と世論欺まん術策の一環である。
これには何の信憑性もない。

イランの外交官たちは、西側がけん伝しているわが共和国との核協力の疑惑について、
『イランは純然として自前で核基地を開発したので、外国の専門家が要らない』
『イランの核プログラムはもっぱら平和的な目的のためのもの』
だと主張した。

にもかかわらず、敵対勢力がわが共和国の『協力』説をしつこく唱えているのは核を口実にして反共和国制裁騒動を合理化し、朝鮮半島に生じた対話の雰囲気に水を差そうとする不純な犯罪的企図の発露である。

彼らは、口先では朝鮮半島を含むアジア太平洋地域の平和と安定を願うと言っているが、実際においては対話と情勢の緩和に逆行している。
虚偽的な中傷・謀略で共和国の対外的イメージをダウンさせようとする策動はいつになっても破たんを免れないであろう。
謀略者たちは、愚かな行為を直ちに中止すべきである」
(石丸次郎)

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