美香さん、無念だったね・・・。ぼくたちに何の別れの言葉も残さず、不意に逝ってしまったのですね。
夏の初め、大学ですれ違ったとき、「それじゃ、またね」と手を振って別れたのが最後となりました。いつものように明るい笑顔でしたね・・・。
ひたむきで前向きな美香さん。
この社会の不条理な現実を目撃して、時に怒り、時に嘆き、時に涙しながら、語ってくれた美香さん。
いつも議論していた場所は、中央線・荻窪駅の近くにあるファミレス。
あまりお酒を飲まないぼくたちは、ケーキやサンドイッチをつまみながら、明け方まで話をしましたね。
戦争のこと、フリーであること、女性であること、不条理な社会のこと、新しく出版する本のこと・・・。そのときの生き生きとした表情や声はこれからも忘れることはありません。
現場で取材をしている美香さんもとても輝いていましたね。ひと言も弱音を吐かず、ジャーナリストという仕事を天職として、人生を全力で駆け抜けていったのですね。
いい仕事を残したね。よくやったね、美香さん・・・。
美香さんに出会えてほんとうに楽しかった。
ありがとう・・・ありがとう、美香さん。野中章弘

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