長安街は北京の"表の顔"。今は穏やかな時が流れる。10月28日北京・建国門外 宮崎紀秀撮影。(写真はデジタル加工してあります)

 

もし都市を代表する通りがあると言うのならば、この長安街は間違いなく北京を代表する通りだ。
長安街は曲がらない。広大な北京を、東西に直線で突っ切り、都市の中心に位置する天安門広場や故宮も通る。
長安街は、いわば、首都・北京の表の顔なのである。
この通りは、しばしば封鎖される。すると、中国の国家指導者や外国の要人の乗った黒塗りの車列が一気にこの大通りを走り抜ける。
歩道の掃除はいつも行き届いている。晴れた昼下がりには、行儀よく並んだ街路樹が影を伸ばして、穏やかなひとときを演出する。
しかし、20年余り前、軍が武力で学生たちのデモを鎮圧した天安門事件。1人の男性が戦車の前に立ち、行く手を阻もうとした。その命がけの攻防の舞台となったのも、この長安街だった。
【宮崎紀秀】

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