今年9月、シリア北西部のコバニからドイツへ脱出したアル・バヤン紙の元特派員フェルハッド・ヘンミ記者(30)と家族は、武装組織イスラ ム国(IS)の包囲が続くシリアからトルコに密かに国境越えした。その後、エーゲ海に面するトルコ西部の都市イズミールにたどり着いた。そこにはイラク、 アフガニスタンなど世界中からヨーロッパを目指す難民たちであふれていた。かれらはボートに乗りギリシャを目指す。電話で直接話を聞いた。【聞き手:玉本 英子】

シリア北部コバニは昨年9月に始まったISの総攻撃で破壊されていた。町の中心部の広場の右横にあった病院はISの自爆車両攻撃で完全に倒壊していた。(2014年12月撮影・玉本英子)

シリア北部コバニは昨年9月に始まったISの総攻撃で破壊されていた。町の中心部の広場の右横にあった病院はISの自爆車両攻撃で完全に倒壊していた。(2014年12月撮影・玉本英子)

 

◆難民の国境越えを手配するブローカーとは
シリア北西部のコバニから国境を越え、トルコに入った私たち家族は、バスなどに乗り継ぎ、3日間かけ、エーゲ海沿いにあるトルコ西部の大都市、イズミールに到着しました。そこで、ヨーロッパ行きの手配をするブローカーと連絡をとりました。

ブローカーは、コバニにいたときに紹介してもらった同郷コバニ出身の人です。マフィアのような組織の人ではなく、普通の人です。同郷のネットワーク が各地にあり、お金と引き換えに脱出の手配をしてくれるのです。たとえば、アレッポから脱出する人はたいていアレッポ出身のブローカーに頼みます。

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<玉本英子のシリア報告><玉本英子のイラク報告>