洪水復旧作業をする会寧市民とされる映像。木や瓦礫の撤去作業に重機は投入されていない様子だ。(9月11日放送の朝鮮中央テレビより引用)

洪水復旧作業をする会寧市民とされる映像。木や瓦礫の撤去作業に重機は投入されていない様子だ。(9月11日放送の朝鮮中央テレビより引用)

◆復旧には住民動員 被災者支援に食糧500グラム供出命じる

協力者B氏は、復旧作業と被災者支援について次のように報告した。

「家を無くした人は、無事だった家庭で引き受けさせたり、人民班の宣伝室に寝泊まりさせたりしている。(当局から)被災民に与える食糧がなく、人民班で一 世帯当たりトウモロコシ500グラムずつ供出させて分けている有り様だ。党では、地域ごとにチームを作らせて住民に復旧作業をさせている。今年中に壊れた 家を修復せよと方針(金正恩氏の指示)が出たそうだが、セメントなどの資材がなく、後の祭りだ。どうしようもない」。

10日に出された労働党中央委員会名のメッセージでは、平壌の「黎明通り」建設に投入されている人員を復旧作業に回すことが示され、全国民が総力をあげて被災地復旧に当たることを呼びかけた。金正恩政権の「本気度」については、被災地から詳報が伝えられるだろう。

前出のAさんは報告の最後に、
「ミサイルを撃った日(5日)にも会寧市では4人が死んだ。政府は、人民が死のうが関心がないようだ」と憤りを口にした。

※アジアプレスでは、中国の携帯電話を北朝鮮内部に投入して連絡を取り合っている。

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