金正恩氏が重点政策として平壌市内で進めている高層アパート街「黎明通り」。その建設資金を地方住民たちに現金供出をさせていることが分かった。北部地域に住むアジアプレスの取材協力者が伝えてきた。 (カン・ジウォン)

(参考写真)平壌の都市建設には軍人や青年学生など多くの人が無理に動員される。写真は万寿台通りのアパート建設に動員された住民たち。2011年8月に平壌市中区域で撮影ク・グァンホ(アジアプレス)

 

3月16日付け労働新聞は、金正恩氏が平壌で建設中の「黎明通り」を現地視察した様子を写真入りで大きく報じた。金正恩氏は2012年の就任以来、平壌にいくつもの高層アパート街を建設し、自身の実績として宣伝してきた。また訪朝した外国メディアを案内して「平壌の発展ぶり」のアピールに活用してきた。

4月15日の太陽節(金日成の誕生日)までに「黎明通り」を必ず完工させよと金正恩氏が指示した、と労働新聞は伝える。しかし、建設資金が不足し、それを住民に負担させているようだ。
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