マリアムはタリバン時代に売春で捕まり、ムチ打ちの刑を受けた。足に残る傷跡は、刑務所で足枷をはめられていたときにできたものという。(2002年3月撮影:玉本英子)

マリアムは今でも毎日、神様に祈ると話した。
何を祈るのかきいてみると、彼女は天を見上げてこう言った。
「許してください、とお願いするの。神様は私のこれまでの境遇を知っているから、こんな仕事をしてもきっと許してくださるはず」

現在の暫定政権の法律では、売春(または買春)行為をした場合は、24時間から1年間の不定期刑で服役することになる。
しかしタリバン政権下では、夫のいる女性が売春をすれば、絞首刑か石投げの刑(死ぬまで群集が小石を投げつづける)に処せられた。

マリアムは未亡人だったため、死刑はまぬがれた。しかし獄中で100回のムチ打ち刑を受けていた。
革製のムチ打ちは皮膚がちぎれるほど強力で、1週間は立ち上がることができなかったという。

マリアムはそれが原因でいまも精神が不安定なのだと、まわりの売春婦仲間が教えてくれた。
売春婦はアフガン社会では、人間としては扱われない。

それでも、戦乱で生きるすべを失ったため売春を余儀なくされる女性も少なくなかった。
そして、厳格なイスラム社会にあって、買春をする男がいるというのもまた、この国の現実だった。(つづく)【玉本英子】

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(10)女子刑務所で 写真5枚
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