(参考写真)長白県から鴨緑江を挟んで北朝鮮の恵山市を臨む。密輸と脱北の拠点になっている地区だ。2010年6月、中国側から撮影アジアプレス

◆経済回復遅れに苛立つ庶民

金正恩氏が、韓国、中国、そして米国との首脳会談を実現させたことについては、北朝鮮国内では評価する声が高まっている。制裁によって急速に悪化した経済の改善を期待する声が多い。

ところが、6月後半になって不満の声が上がり始めている。首脳会談を重ねても、しんどい暮らしが良くなる兆しが見えてこないからだ。

「制裁を早く解いてほしいのに、なかなかそうならないのは、非核化がうまく行っていないからではないかと、疑う人が増えている」(平安北道の男性)

「人民が望んでいるのはどん底の暮らしが良くなること。首脳会談が続いて期待したけれど、今のところ変化がないので、どうなっているのだと不満の声が出始めている」(両江道の女性)

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っています。

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