今年3月、金正恩氏を初めて北京に迎えた習近平氏は余裕の表情。(朝鮮中央通信より引用)

◆正恩氏の卓越した外交と礼賛

6月以降、一般住民と労働者を対象にした政治学習で、金正恩氏の一連の首脳外交を礼賛する一方、中国との関係改善を強調し、中国批判を戒め、中国人に対する態度まで指導する内容の政治学習が行われていることが分かった。咸鏡北道に住むアジアプレスの取材協力者が詳細を伝えてきた。(カン・ジウォン)

「工場での朝礼と学習の時間に党の幹部が来て講演した。内容は、まず金正恩の外交能力を礼賛して、『金正恩元帥様の卓越した外交術で朝中関係が発展している』と、強調することから始まった」
労働党員である取材協力者は、このように報告を始めた。

指導者賛美が強調されるのは、政治学習において毎度のことある。だが、6月に入ってから、職場の学習で度々言及されるのは、中国との関係改善に関するもので、
「これまでのように中国に対して誹謗中傷をするな、中国人に対して失礼なふるまいをするなと、繰り返していた」という。

2017年、北朝鮮が核とミサイル実験を重ねたことで、中国は態度を硬化させ国連による制裁に強く加勢した。反発した金正恩政権は国営メディアを通じて、中国を「大国主義」「米国の追従勢力」と、罵りに近い異例の批判を繰り返した。

住民を対象とした政治学習でも、「日本は百年の敵だが、中国は千年の敵だ」、「足元を見て我々の天然資源を安く買い叩いている」など、中国に対する反発と警戒を繰り返し強調してきた。住民の間の反中感情も根深い。

それが一変したのは、3月と5月に金正恩氏が二度に渡って中国を訪問して、習近平主席と首脳会談に臨んでからのことだ。講演では、次のような興味深い説明もあったという。

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