◆コスト意識

電力供給の改善と同時に配電部による取り締まりが強化された。
「電熱器の使用を強く規制している。電線が老朽化しているため漏電、感電事故が頻繁に発生するからだ」と、協力者は言う。

北朝鮮では、金正日時代から家族数や保有する電器製品を基準にした「どんぶり勘定」式の課金方法が当たり前だった。そもそも電気料金が極めて低廉だったため無駄遣いが多かった。当局は電気使用料の徴収方法を改善しようと度々試みたが、電力難が慢性化して実現しなかった。

電気生産にはコストがかかる。消費量に応じた負担を消費者や企業に求めるのは経済合理性に適うもので、金正恩政権になってから顕著になった傾向だ。だが、北朝鮮が現在直面している経済的困難を考えると、安定的な電気供給が持続するか疑問である。(カン・ジゥォン)

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