◆地域と職場から強制参加

羅先市で行われた「群衆審判」の進行と内容について、協力者は保安員から入手した情報を次のように伝える。

「羅先の『群衆審判』の罪状は、反社会主義行為として韓国ドラマ視聴や麻薬など、非社会主義行為として無職者(職場から無断で離脱した者)、無届けの居住、愛人を囲った、などが審判の対象になった。審判は中国人や外国人の接近を遮断して行われたが、地域住民の他、職場単位で義務的に参加させられた」

情報提供した保安員によれば、「群衆審判」では「反社会主義の根を断ち切れ!」というスローガンが登場し、他の地域でも非社会主義行為で検挙された者から選んだ「群衆審判」が計画されていて、近いうちに協力者の住むA市でも行われる予定だという。

また、今回の「群衆審判」は、「賄賂やコネを使っても避けられないほど処置が厳しい」と協力者は述べた。

昨年末から始まった非社会主義的行為に対する取り締まりは、韓・中・米の首脳との会談が連続的に行われた4月から一段と厳しくなっていた。対外融和を図る金正恩政権が、一方で自国民に対しては「外国に対する期待や幻想を持つな」、「資本主義的な行動取るな」というキャンペーンを行っていた。金正恩政権は、韓国や中国に対する融和ムードの拡がりが、社会統制の弛緩に繋がることを強く警戒している。

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。