少数派だけれど希望を失わず、もがき続ければ次の世代か数年のうちかわからないけど、状況はかわるかもしれないと、デモを続ける人たち(東エルサレム 2017年12月撮影・古居みずえ)


◆イスラエル人が立ち上がることの意味

イデットさんは、

「ここに立ち始めて7年になる。シェイクジャラからのパレスチナ人たちの立ち退きを回避することができたけれど、今年また退去が始まってしまった。シェイクジャラを含めもっと多くの人たちが数カ月以内に立ち退きの危機にさらされている。だから私たちがここに立つことが、今また大きな意味を持つようになったの」

「私たちは何年もの間、毎週ここにきているけれど、それはやはり少数派であって、真にイスラエルに政治的変化をもたらしているとは言えないと思う。遅らせたりすることぐらい。それでも、私はここにいるかぎり現状を変えようとすることが、自分の義務だと思う。だから私たちはこれで終わりもう永遠にこのままだなんて決めつけるべきじゃない。デモクラシーを信じ、希望を失わず、もがき続けなければ。次の世代か数年のうちかわからないけど、もしかしたら状況は変わるかもしれないのだから」

プラカードや煙幕を通り過ぎる人たちは横目で見ていく。抗議の言葉をかけるイスラエル人もいれば、車のクラクションを鳴らして、「ありがとう」と言うパレスチナ人たちもいる。

 

ホロコーストで生き残った親を持つミシェールさん(東エルサレム 2018年5月撮影・古居みずえ)

◆親はホロコーストの生き残り 「自由な生活を剥奪されることが、どれだけ人を傷つけるのか知っている」

記者の経験もある女性、ミシェールさんは

70年がたち、パレスチナの人たちは世界のあらゆる人々と同じように普通の生活を送ることができていいはずだけど、私たち、イスラエル人はずっと彼らから家を、土地を、水を、そして自由を奪い続けてきてしまった」

「私の親はホロコーストで生き残ったの。自由な生活を剥奪されることがどれだけひどく人間を傷つけるのか知っていながら、どうしてほかの人たちを同じように傷つけることができるのか? どうしたら傷つけていることに気がつかないでいられるのか? 残念ながら、イスラエル人の態度は往々にして、自分たちは長い間、虐げられてきた犠牲者だ、だから私たちは何をしても許されるんだと・・・。過去の教訓を生かして、犠牲者だったからこそ私たちはどんな犠牲を払ってでも、ファシズムや占領、人種差別を阻止すべきなのに」

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