中国側から撮影した恵山市の様子。 2014年5月撮影アジアプレス

◆ 厳戒体制下で起こった大火事

北朝鮮北部の両江道恵山(ヘサン)市で、3月9日の午後、アパート一棟が全焼する火災が発生した。翌10日が、国会に当たる最高人民会議の代議員選挙が行われる予定であったため、放火の疑いで捜査が続いていると、現地に住む取材協力者が13日、伝えてきた。

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取材協力者によれば、火災があったのは恵山市の中でも貧困住民が多いリョンボン2洞。狭い道が入り組んでいて消防隊の接近が難しく、消化に失敗して、結局アパートは全焼したという。住民は避難して人命被害はなかったとのことだ。

「貧しい住民たちは手に持てる荷物を運び出すのがやっとだったようだ」と取材協力者は述べた。

恵山市政府(人民委員会)では、急きょ市内の全役場を通して、焼け出された人を支援せよと指示したが、罹災者の助けになるような支援物資は、13日時点で住民からほとんど集まっていないという。

保安署(警察)が火災の原因究明にあたっているが、選挙の前日という政治的に敏感なタイミングで火災が発生したため、放火と漏電などの事故の両方の可能性を調査しているという。

北朝鮮当局の発表によれば、今回の選挙は投票率99.99%、100%賛成だった。(カン・ジウォン)

※アジアプレスでは中国携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

恵山市は中国国境の大都市。地図製作アジアプレス

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