清水議員の2017年度分の政治資金収支報告書。 会議費の支出で飲食店がずらりと並ぶ。

◆「文通費」を会議名目で飲み食いに多額の支出

次に、「清水貴之後援会」の収入をみてみると、2017年は361万円で、なんとそのうち360万円が「文通費」なっている。2016年は、735万円のうち、435万円が「文通費」、300万円が日本維新の会などの団体からの寄付となっている。さらに2015年は889万円のうち885万円が「文通費」なっている。つまり、3年間で1985万円の寄付があり、そのうち約85%に当たる1680万円が、清水議員自身の「文通費」から自身の後援会への寄付であったわけだ。

「文通費」は、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」第9条第1項で以下のように定められている。

「各議院の議長、副議長及び議員は、公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため、文書通信交通滞在費として月額百万円を受ける。」

つまり「文通費」とは、文字通り、公の文書、通信、交通、滞在(事務所家賃など)に使用が限定されているお金なのだ。

「清水貴之後援会」の場合、2017年だけでみると、単年度収入361万円のうち、「文通費」が360万円と、収入のほとんどをが「文通費」が占めている。

それに対して支出は、飲食費とみられるものが115万8690円にもなっている。さらに2017年の収支の状況をみてみると、前年からの繰越金を使っても2017年の支出総額には45万円余り足りない。そうなると、2017年収入である「文通費」の一部を会議費名目の飲食代に使うしかなくなる。つまり、「文通費」が会議費名目で使われていることは間違いないと考えられる。
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