◆専門家は「目的外使用で違法」と指摘

日本維新の会は、「文通費」の領収書を公開しているが、その領収書を自分の名前で発行し、それを自分の関係する政治団体に寄付していることが共産党の志位和夫委員長の指摘で明らかになった。

いわゆる「セルフ領収書」。清水議員が清水議員後援会に寄付している。それが「文通費」という目的外使用の疑い。

領収書を添付するということは、そのお金が何に使われているのかを明らかにするためである。自分の名前で領収書を発行したのであれば、何に使われていたのか分からないということになる。これでは、領収書を添付する意味がなくなることから道義的にも問題だ。

神戸学院大学の上脇博之教授は次のように話す。
「『文通費』は公のために使われるものと法に明記されており、議員の私的な政治活動のための政治団体に寄付をすることがそもそも目的外支出だ。さらに会議費名目の飲み食いへの支出は目的外支出で違法。これは政治的・道義的にも問題」

清水貴之参議院議員の事務所に対し、この件について質問して説明を求めたところ、「回答しない」との回答があった。(鈴木祐太)

■ 鈴木祐太 (すずきゆうた)
1981年香川県で生まれ。岡山、大阪で育つ。大学在学中から貧困状態にある子どもたち、特に被差別部落や在日外国人の子どもたちへの支援に関わり、小学校講師、派遣社員などを経てジャーナリズム活動を始める。フロントラインプレス所属。

★新着記事