5月17日、今日もバグダッド中心部で自爆攻撃。この1週間で2件めだ。イラク統治評議会議長をつとめていたアブドルザフラ・ムハンマド議長らが殺害された。
自爆という手段をとるのはイラク人のメンタリティーではありえないこと、とイラク人は口をそろえる。外国からの「義勇兵」とすれば次から次へといったいどこからやってくるのか。
(写真右:5月25日の爆弾事件の現場。路上に止めてあった車にしかけた爆弾が爆発し、子ども1名が死亡、おとな4名が負傷した。犠牲者はいずれもイラク人。近くのホテルに滞在していたオーストラリア人を狙ったものと思われる。(撮影:坂本卓))
今週の2件の自爆攻撃は、早朝に起きた。人びとの出勤時間にあわせ、ダメージをより甚大にするためと思われる。最近は、爆発音によって攻撃の種類もわかるようになってきた。コーンとかボンッというのが迫撃弾で、落雷の音そっくりなのがカチューシャロケット弾。車による自爆はドーンと重くて、鈍い音。
事件現場にいち早く向かおうと、警察や消防の無線をきいて、「待機」しているテレビ局の撮影クルーもいるようだ。だが、ドーンという爆発音が響くということは、その瞬間に人が死傷したかもしれないということなわけで、それを待つというのは、なんだか誰かの死を「期待」しているようで嫌だ。
(写真右:5月17日の自爆攻撃で死亡したイラク統治評議会議長のアブドルザフラ・ムハンマド議長。(撮影:坂本卓))
5月25日に、車にしかけられた爆弾が爆発した事件で死んだのは、路上で食料品を売っていた子どもだった。市民の犠牲などおかまいなしの爆破攻撃は、米軍を狙うというより、混乱を起こして人びとを不安にさせるのが目的であるかのように思えてくる。そして、米軍も無差別発砲で民間人を死傷させている。この異常な状況はいつまで続くのか。
「治安対策にベストをつくす」と、爆弾事件の現場処理にあたった米軍第1騎兵師団の大佐は話した。しかし、米軍施設や暫定当局を守るためにベストは尽くしていても、市民を守る対策をしているようには思えない。6月30日の主権移譲を前に、治安がさらに悪化するのは間違いない。
(04年5月28日)



