8月15日、雨の靖国神社。この日も多くの人々とここで出会った。特攻隊で生き残ったという老人や肉親を失った戦死者の遺族たち。それに戦後生まれの家族づれや若い男女の姿も目立った。20人ほどの参拝者に話を聞いた。それぞれ参拝の理由は微妙に異なる。共通しているのは、「御霊」信仰である。
明治以来、日本という国は戦争遂行への精神的な核として靖国信仰を位置づけ、「聖戦」「英霊」といった言葉のもと、多くの人々を侵略戦争へ駆り出していった。戦争の惨禍は、むろん日本人だけでなく、日本軍に蹂躙されたアジア太平洋の地で無数の犠牲者を生み出した。いま日本人の中にそのような「他者」への痛みは希薄である。毎年参拝を繰り返す石原都知事や小泉首相たちの言動にも、「他者」への視線は欠落したままである。あるのは「他者」との関係性を喪失させた「小さな自己」だけである。それは「平和を願って死んでいった兵士たち」の存在を逆に矮小化し、貶(おとし)める行為だ。「兵士たちの死」を声高な「愛国心」に収斂させてはならない。
過去の戦争を「聖戦」としてとらえ、戦没者を「英霊」として「顕彰」してきた靖国信仰。日本人を戦争へ駆り立ててきた精神的装置としての靖国は、いまなお有効に機能している。
(野中章弘 撮影:刀川和也・中平真由果)
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【 お嫁さんももらわないで、35歳で亡くなった】

【大きなことは望んでいません。ただ、安らかに眠ってほしい 】

【 一種のノスタルジーかな・・・ 】
【言えません、涙が出るから 】

【日本人だから、戦争に行った人は尊敬するし・・・ 】

【中国とのサッカーの決勝戦を観た後、行こうと思った】

【(特攻隊員だった)戦友からあとを頼むぞって言われたんだ】
異を唱える人たちは、戦ってくれた人たちの意思を踏みにじっている 】

【こうべのひとつでも垂れるのが礼儀ではないかと自分は考える次第であります】
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