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季刊誌 北朝鮮内部からの通信〜リムジンガン 第2号・夏号
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ico_new.gif北朝鮮―映像取材ルポ 平安北道朔州(サクジュ)郡を行く 2 リムジンガン
[解説]辺境の軍需産業都市は寂獏としていた(承前)
実際に訪れて見てみると、金正日の論文で強調されていた、こぢんまりして上品な地方産業は影が薄く第二経済委員会傘下にあり、大口径の曲射砲を生産する…

ico_new.gif偽ドル[北朝鮮のことば] リムジンガン
平壌市の黄金原(ファングムボル)駅とキョンフン通り周辺の外貨商店(外貨でのみ販売する店)も、すっかり夜の闇に包まれた。いつしか人影も途絶え、もう両替をしに来る客もいそうにない…

ico_new.gif北朝鮮―「私は政治犯収容所に10年いた」 リムジンガン
北倉(プクチャン)18号管理所出所者の証言 12
「第18号管理所」事件
 ●事件の発端「申訴事件」(承前)
申訴者を放っておいたら自分たちが危ないということをよく知っているXの一派は、検閲員がテープを手に入れて平壌へと戻るやいなや…

ico_new.gif北朝鮮―「表現の自由、言論の解放が必要です」[若者の声] リムジンガン
23歳青年が考える祖国の発展の条件 1
朝鮮北部で暮らすキム・ギファン(仮名、二〇〇八年七月現在二三歳)は、中学生だった一八歳の時に金属の売買をしていたが、これが違法行為として保安署に逮捕され…

ico_new.gif北朝鮮経済官僚極秘インタビュー リムジンガン
我が国の経済動向 12
外の世界の知識や情報の欠如
今日の経済的な問題点は、言論や学問の自由がないことに帰結するのだろうか?
ケ・ミョンビン:現在明らかなことは、国内経済難の打開も改革も…

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イラン−テヘランより 日本−イラン戦 観戦記 (6) 大村一郎

大人げないぞ、イラン人!

日本代表、空港に到着。お疲れさまでした。

18:05分、キックオフ。
 
日本人席は、向かって右半分が青一色に統一された日本からの遠征サポーター、左半分が服装もばらばらな在留邦人という配置となった。両者の間には明らかな温度差が感じられる。

在留邦人にも熱烈なサッカーファンはいるが、「せっかくの機会だから」的な見学派が多数を占めるのは否めない。一方で、日本から 10数万円も払ってこの試合だけのために遠征してきたサポーターたち。両者の間に温度差があるのは仕方がないことだが、在留邦人側に身を置くわたしとしては、ついひとこと言い訳したくなる。

ハンドマイク片手に指揮をとる3人の応援団の一人でも在留邦人側に足を運んでくれたなら、その温度差がもう少し埋まっていたのは確かである、と。

前半25分、イランに先制点を取られてしまった。イラン人たちが必要なとき以外立ち上がらない(さすがに疲れが出はじめているのかもしれない)のに対し、日本人は遠征組も在留組も総立ちで声援を送り続ける。

日本のファインプレーやラフプレーのたびに2階席から物が降ってくるのは困ったものだった。そのうち左右のイラン人観客の挑発に中指を見せつけ睨み返す日本人も出てきた。

後半21分、MF福西が至近距離から左足のボレーシュートを決めると、ゴールの喜びと同時に、わたしたちはハッと頭上後方を振り返る。案の定、ペットボトルやらアイスクリームやら、降ってくる、降ってくる。もはや反射神経が作用するまでになってしまった。

しかし、その9分後の後半30分、またもやイランFWハシェミアンのヘディングシュートが決まり、イランにリードを許してしまう。一斉に左右のイラン人観客から「ザマミロー!」の罵声の嵐とともに、上から物が……。

投げ返したら倍になって帰ってくるのが分かっているので、くやしくでも誰も応酬しない。グラウンドにはときおり、韓国戦に使われたあの手製の爆竹が投げ込まれ、10万人の喚声にも劣らない爆音と黄色い噴煙を上げている。あれが日本人席に落とされないことを祈るばかりだ。

日本人観客は、ハーフタイム以外腰を下ろすこともなく、90分間総立ちでの応援を続けたが、その願い届かず、イラン1点リードのまま試合終了を迎えた。

イラン人観客は右手でVサイン、左手で人差し指一本を掲げ、2−1で勝利したことを日本人観客に誇示して見せ、「ザマアミロー!」「参ったかコノヤロー!」と目を剥いて挑みかからんばかりである。自分たちの10分の1の人数にすぎない相手に対して、この手心のなさ……。

帰りの道は大渋滞し、日本人会のバスはしばしば興奮冷めやらぬイラン人たちに取り囲まれた。相変わらず2−1と指で誇示するものもいれば、日本へ帰国するツアーバスと思ってにこやかに手を振ってくれるものもいる。

娯楽そのものの少ないこの国にあって、サッカー観戦は丸一日を費やし日ごろの鬱憤を晴らすお祭りなのかもしれない。だとしたら、きっと最高の祭りになったことだろう。身を切り寒さのなか、帰る足もない彼らは、もうしばらく祭りの余韻に浸っていたいのに違いない。

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