![]() 【クルドグループ、コマ・ナリンのコンサート。参加者が手に持つのはクルディスタンの旗。(カミシュロ郊外ティリゲケ・3月21日)】 |
シリアの友人からメールが送られてきた。新年ネウロズを祝うメッセージとともに、3月21日にカミシュロ(アラブ名カミシュリ)で撮影された写真が添えてあった。コマ・ナリンのコンサートだ。
シリアはいまも、バース党の独裁政権下にある。クルド人の政治運動や言論は徹底的に封じ込まれてきた。2004年3月、シリア北部の町、カミシュロでサッカーの試合に端を発したクルド人とアラブ人の衝突が起きた。その後、暴動化し、治安部隊の発砲でクルド人数十人が死亡。
抗議行動はカミシュロから各地に飛び火し、クルド人が多く住むシリア北部の住む町々、アフリン、コバニ(アラブ名アイン・アル・アラブ)、ハッサケなどで治安部隊との衝突が起きた。クルド人はこれをセルヒルダン(抵抗闘争)と呼んだ。
事件での逮捕者は数百人をこえる。裁判などの手続きを経ずに投獄された者も多く、秘密警察ムハバラットによる激しい拷問も加えられた。シリア政府は「暴徒鎮圧措置だった」としているが「イラク戦争後、影響力を高めようとするイラク・クルドの動きへのシリアの警告」とクルドメディアは見ている。
諸外国の人権機関の働きかけもあり、その後、クルド人の文化活動は次第に認められるようになったが、政治的権利については政府は強硬な姿勢を崩していない。
流血事件の地、カミシュロで、ことし、ネウロズを祝うコンサートが小さいながら開かれたことは、厳しい状況にありながらも活動を続けてきたクルド人の思いが実を結んだものだと思う。
クルディスタンの旗は、シリアでは所持するだけで取り締まりの対象となってきたのだが、事実上、旗が公然と登場したことは、イラク・クルディスタンの影響が急速に拡大していることを物語っている。
コマ・ナリンのコマはグループ、そしてナリンとは、「しなやかで繊細な」という意味だ。と同時に「壊れやすい」という意味も持つ。それは、いまのシリアのクルド人がおかれた状況を象徴しているかのようでもある。
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イラク・トルコ・イラン・シリアにまたがるクルディスタン。分断民族クルド人とは。クルド問題とその他の地域も取材中(坂本卓/アジアプレス)





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