![]() 【グリーンゾーンとバグダッド空港。2つの厳重警戒区域を結ぶのがアーメル地区だ。(日本ではアミル地区、ウマル地区とも表記されている) ここが宗派抗争の最前線のひとつとなっている。アーメル地区はラシード行政区に属し、ベヤア、ジハードなどの地区が隣接する】 |
アーメル地区にクルド部隊がやってくることで、混乱がさらに拡大するのかと当初は思っていたが、住民はクルド部隊を歓迎した。宗派民兵組織、警察、武装勢力、米軍が入り乱れ、地区はむちゃくちゃになっていたのだ。
「イラク軍=アメリカの傀儡」と見ている人もいる。そういう見方があるのは事実だが、一方、イラクのアルカイダ機構の指揮系統には外国人義勇兵、シーア派バドル軍やサドル派マハディ軍はイランが支援するという現実。イラクはだれのものなのか。
「なんでもいいから、もうイラクを殺し合いの場にしないでくれ」
市民の多くはそう思っている。
「いまのイラクは無茶苦茶。フセイン政権が悪い。アメリカも悪い。周辺の国も悪い。そしてイラク人も悪い」
2月に書いた「仁義なき戦い」(2007/02/07)が、2年前、バグダッドの女子大生が言った言葉だ。
いまのイラクをこんなことにしてしまったアメリカに責任があるのは疑いの余地もない。イラク戦争の半年前、フセイン政権は突然、恩赦を発表し、数千人規模で凶悪犯罪者をいきなり釈放した。強力な治安機関がアメリカによって瞬時に破壊されると、野放しの凶悪犯は殺人、強盗、略奪、誘拐を繰りかえした。続いて、武装勢力による反撃がはじまり、周辺の国々から、義勇兵がなだれ込んだ。
世界最強の装備と情報分析技術をもつ(はずの)米軍が、だれでもわかりそうなことを分析できなかったのだろうか。あるいは、これもアメリカの計算のうちなのか。(続く)
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イラク・トルコ・イラン・シリアにまたがるクルディスタン。分断民族クルド人とは。クルド問題とその他の地域も取材中(坂本卓/アジアプレス)





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