北朝鮮を読む 石丸次郎 第5回
[速報!] 平壌の市場厳格統制は、盧武鉉平壌訪問を期に始まった (上)
![]() 【平壌の力浦区域。市場の外に溢れ出た商売人の女性たち。 8月下旬 平壌 リ・ジュン撮影】 |
内容は、おもに
・40歳未満の女性の商行為を禁止する(地域によって35歳、45歳未満のところもあると言われる)
・公設の総合市場の外での商行為の禁止、である。
ではなぜ、北朝鮮当局は、今、市場統制を強力に推し進めようとするのか?
その理由について、11月12日現在中国に滞在している北朝鮮人ジャーナリスト、リ・ジュンは電話で次のように伝えてきた。
「平壌の市場の増殖は留まるところを知らぬほどに急速に進んだ。幹部たちですら市場に依存して生活をする者が大半だという有様だ。
『政府はこの<非社会主義的現象>をいつか退治に乗り出すだろう』しばらく前からこんな噂が人々の口に上っていたが、<市場退治>のきっかけになったのは、10月初旬の盧武鉉大統領の平壌訪問だった。どのみち盧武鉉訪問にあわせて、平壌市内は厳戒態勢を敷かねばならない。人民は自由に出歩くことは許されないし、市場も閉鎖だ。これを期に商行為の統制に乗り出したのだ」
![]() 【力浦市場の外で物売りをする女性を追い立てる「取り締まり員」の男性(赤腕章)。 「立て、さっさと出て行け」と乱暴な言葉遣いが音声記録されている。 追い立てられる度に移動する商売人を「メットゥギ」(バッタ)商売人という。 8月下旬 平壌 リ・ジュン撮影】 |
この幹部は平壌市内で厳しい市場統制が進行中であめことは事実だと認め、次のように語った
「盧大統領の訪北中に取られた市場閉鎖などの統制強化は、人民皆が予測していた。しかし、その後、女性の商行為を厳格に取り締まるなどの処置が出されたことには、皆当惑している。政府の幹部たちの話によると、平壌の市場の大変な発達ぶりを密かに撮影した映像が、韓国で大きく放送されたので、厳しく市場統制することになったという」
アジアプレスの調査では、盧大統領の訪北の前後から今日まで、平壌の市場の様子を撮った映像が、少なくとも韓国局で放映された形跡はない。
放送されたのは、日本だった。
10/9にテレビ朝日のスーパーJチャンネル、10/14、日本テレビのザ・サンデー、10/26朝日放送のムーブで、いずれも、リ・ジュンらが8月末に撮影した平壌などの市場の拡がりに関する報告を、特集で取り上げた。
この貿易会社幹部の証言が事実だとすると、アジアプレスの平壌報告を北朝鮮政府当局者が見て、市場統制に乗り出したことになる。
〜続く〜





