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北朝鮮を読む 石丸次郎  リムジンガン(臨津江) 創刊

rimjingang_01.jpg北朝鮮を読む 石丸次郎 第6回

`北朝鮮の内部人が作る北朝鮮情報誌`と銘打った雑誌「リムジンガン」(臨津江)を韓国で創刊した。
これは充分に「ニュース」である。北朝鮮に住む人々自らが取材した北朝鮮内部情報を、外部世界に知らせるメディアが初めて誕生したのだから。

どんな雑誌なのかをご紹介するために、まず、巻頭に載せた創刊辞をお読みいただきたい。




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【創刊辞】 北朝鮮民衆に発表の広場を!

アジアプレスはアジアの独立ジャーナリストのネットワークです。
ソウル、大阪、東京などに事務所を置き、アジアの様々な国のジャーナリストが、「アジアのことはアジア人が伝える」をモットーに、自分の国、自分の民族のことを世界に発信しようと活動しています。

アジアプレス大阪事務所では、在日コリアン、韓国人、中国朝鮮族、日本人、そして北朝鮮から脱出してきた`脱北者`が「北朝鮮取材チーム」を組んで活動してきました。最初は、今から14年前の1993年、朝中国境地帯の取材したのがきっかけでした。

なかなか入国できない、あるいは入国してもまともな取材のままならない北朝鮮。その本質、核心に迫るためには、どのような取材方法が最善なのか、それをずっと考え悩んだ結果、「北朝鮮取材チーム」を作って朝中国境に通い続けてきたのです。
この取材の過程で、私たちは北朝鮮から中国に出てきていた越境者、脱北難民に会い続けてきました。その数はこれまで600人以上になります。

「北朝鮮取材チーム」が追い求めているテーマは一貫しています。
「北朝鮮はどうなっているのか」です。北朝鮮の人々はどのように暮らしているのか、何を考え、何を願っているのかを知りたかったのです。
そのためには、できるだけ大勢の北朝鮮の人々と会う必要があったのでした。

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【11月20日ソウルプレスセンターで開いた記者会見の様子。
韓国はもちろん日本欧米中国のメディア30社50人が参席し、北朝鮮問題への高い関心を示した。】
北朝鮮問題の核心に迫るには、外部に住んでいる者には限界がありました。
北朝鮮は世界最強の情報鎖国だといっても過言ではありません。
その壁を外部の人間が乗り越えて記録活動をするのは、極めて困難です。
北朝鮮の実態を世界に伝えるためには、北朝鮮の人々自身が北朝鮮のことを記録し、伝え、主張する営みがどうしても不可欠だと、私たちは考えるようになりま
した。
 
しかしながら、北朝鮮国内で取材活動して、その成果を国外に持ち出すというのは、極めて危険な行動です。命を落とすことになるかもしれません。
安易に頼むことは厳に慎まなければなりません。
一方で、中国に逃れてきた人の多くが、北朝鮮国内の民衆の苦難について、世界に知って欲しい、伝わって欲しいと切実に考えていました。

私たちは何百人もの越境者、脱北難民のインタビューを継続して繰り返していましたが、その中から、自ら祖国の実態を世界に伝える仕事をしたいと申し出る人が現れ始めました。2000年頃のことです。
私たちは、内部で討論を重ねた末、危険を覚悟してでも、記者として活動したいという強い意思を持った数人を、サポートすることに決めました。
こうして、アジアプレス大阪事務所に、北朝鮮の内部にジャーナリストを育てるプロジェクトが始まったのでした。

そもそもジャーナリズムとは何なのか、という言葉の説明から始まり、記事の書き方、ジャーナリスト職業倫理、パソコン、ビデオカメラなどの機器の使い方を教えました。
北朝鮮社会への認識の方法や、国際情勢について、討論を繰り返しました。
今、伝えなければならないことは何なのかについても、何度も何度も議論を闘わせました。

その過程で、私たちは実に多くのことを学び、彼らもジャーナリズムの重要性を理解してくれました。
数年の時間が必要でしたが、こうして、伝えること、記録することを職業とするという、確固とした志を持った数人の「北朝鮮人ジャーナリスト」が誕生したのです。
今、彼らは私たちチームの一員となって、北朝鮮内部で取材活動に従事しています。

この「リムジンガン」を、私たちは、始まったばかりの「北朝鮮ジャーナリズム」の具体的発表の場として育てていきたいと考えています。

目指す役割は次のとおりです。

・北朝鮮の人々の肉声を記録に留め、伝えること。
・北朝鮮の人々が表現できる広場として育てること。
・朝鮮半島の北と南の人々の相互理解に貢献すること。
・北朝鮮の人々と外部に住む人間を結び、交わることができる「出会いの場」になること。

北朝鮮の人々に思いを寄せるすべての皆さん。
「リムジンガン」を広く愛読していただき、よりよいメディアとして育てるためにご意見と応援をぜひ賜りたいと存じます。
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【`ぼくら仲良し` 肩組んで市場のそばを行く清津市のコッチェビ。北朝鮮人の取材チームが初めて撮影した内部映像だ(04年7月 リ・ジュン撮影)】
アジアプレスの北朝鮮取材チームは、この5年ほどの間、北朝鮮内部にジャーナリズムの種を蒔き育てることに力を注いできた。
その成果として、およそ10人の北朝鮮人ジャーナリスト及び取材協力者のネットワークを作ることに成功し、映像、音声、写真などで北朝鮮内部の姿を世界に発信してきた(当アジアプレス・ネットワーク上でも、北朝鮮人ジャーナリスト、リ・ジュン氏の報告アップしているので、ぜひご覧いただきたい)。

これまで取材してきた情報はかなりの量になる。それを整理した上、新しい情報を加え、ビデオ取材の成果である写真も多用した編集になっている。

おもな内容は、
・特集 ミサイル及び核実験に関する北朝鮮民衆、幹部の認識、
・経済官僚ロングインタビュー「わが国の経済状況」上
・水害被害の状況
・首領と将軍について、人民はどう認識しているか
・故郷の消息 平安南道新安州郡
・事件事故…元山帰国者殺人事件など記事5本
・北朝鮮のことば(語彙)…「労働鍛錬隊が職業」など4本
・ユーモアエピソードと民衆の噂話「チョルミン、ソウルから電話だよ」など5本
・現場取材…「改革開放を望む保衛員」など4本
・北朝鮮に拡がる迷信
など。
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◎朝鮮語版は総186項。送料込み2500円です。書店では扱っていません。

日本語版と英語版は、来年初めの創刊を目指して翻訳作業中です。
ただし、隔月刊になるか季刊になるかは未定。

【朝鮮語版購入のお問い合わせ】
アジアプレス・オンライン書籍販売からご注文いただけます。
(一般の書店では取り扱っておりません)
送料無料の年間購読もございます。
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アジアプレス 出版部 北朝鮮内部からの通信リムジンガンお問い合わせ
 (アジアプレス大阪オフィス内) TEL/FAX (06) 6224-3226
rimjingang-jp@asiapress.org

ハングルによる購入案内ページhttp://www.asiapress.org/korea/
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