![]() 【サムソン財閥解体を訴える野党の民主労働員と権永吉(クゥン・ヨンギル)大統領候補】提供: redian http://www.redian.org/ |
2007年10月29日、サムスングループの元法務チーム長だった金勇??(キム・ヨンチョル)弁護士が、裏金疑惑を暴露したのが発端になり、政界と司法を巻き込んで、波紋が大きく拡がる一方である。
金弁護士は元検事。95年、全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領への企業の不正献金61億ウォン(当時のレートで約7億3千万円)の摘発に動いたが、検察の首脳部と青瓦台(大統領府)の圧力で捜査を中止させられ、97年に検察からサムスンに移り、6年間法務担当者を務めた。
その金弁護士が告発・公表した内容は
1.借名口座を通じた莫大な裏金疑惑…本人が知らない間に金弁護士名義の口座が作られ、約50億ウォン(約6億円)もの裏金が管理されていた。
2.02年の大統領選挙の裏金疑惑
3.李健熙(イ・ゴンヒ)会長の長男への不正な財産譲渡
4.大々的な検事買収疑惑…次期検事総長までがリストに含まれていた。
5.李会長が直接指示したとされる、政界・司法ーのロビー関連文書、などだ。
11月19日に、青瓦台の李鎔?x(イ・ヨンチョル)元法務秘書官が、在職中にサムスン側から現金500万ウォン(約60万円)の「餅代」を受け取っていたと明らかにして(後に返却したという)、金弁護士の告発がさらに真実味を帯びるようになった。
告発の中身がきわめて具体的なため、韓国社会は大きな衝撃を受けている。
サムスン財閥で内部告発をしたのは金弁護士が初めてのことだが、実は以前にも、「サムスンXファイル」事件と言われる不法資金問題が騒ぎになったことがあった。
「サムスンXファイル」事件とは、97年、情報機関の国家安全企画部(現国家情報院)が、サムスングループの秘書室長と元「中央日報」社長の不法政治資金に関する会話を盗聴した事件のことだ。
この事件は2年前にMBC(韓国文化放送)によって報道されて公になった。
しかし、検察は録音された内容に関しては捜査をせず、逆に事件を報道したMBCの記者を、通信秘密保護法の違反の罪で起訴。
この記者には懲役2年、資格停止1年の有罪判決が下っている。
さらに、その録音内容に基づいて、サムスンから現金を受け取った疑いのある検事9人を告発した国会議員は、逆に名誉毀損で訴えられ現在、公判中なのである。
このように、韓国では、司法ですらサムスンに逆らわない態度を取って来たのである。
今の韓国は、国民が「サムスン共和国」と自嘲気味に揶揄するほど、サムソン財閥が強い影響力を持つようになった
中核のサムスン電子の連結売り上げ高は、04年で750億ドルに達し、韓国の総生産(GDP)の約10%近くになった。
また、韓国の総輸出額の21%をサムソングループが占有している。
韓国におけるサムソンの地位の巨大さがお分かりいただけるだろう。
広告収益に依存しているメディアも、サムスンの顔色をうかがわなければならなくなっている。昨年、サムスンの人事問題の記事を掲載しようとした人気週刊誌「時事ジャーナル」は、社の経営者が編集部に圧力をかけて掲載を潰し、反発した記者たち全員が辞職する騒ぎに発展した。
今回の裏金疑惑事件も、当初は大きく報道されず、1面トップに載せたのは「ハンギョレ新聞」のみだった。
その後、世論の関心が高まって初めて、マスコミはお互いの顔色を見ながら、疑惑を報道するようになったのだ。
国民に事実を伝える義務があるジャーナリズムすらも、サムスンの金の前ではひざまずいてしまうのが、今の韓国の現実なのだ。
韓国は国民の手で民主化がなしどけられて20年を迎えた。
しかし、経済の面では、まだ民主化はほど遠いといわざるを得ない。
今回のサムソン裏金事件をきっかけに、政治・司法と財閥の癒着の問題にけりをつけなければならない。
言論の果たすべき役割は重要だ。
今の韓国社会にとってもっとも重要なのは、もしかすると、誰が大統領になるかよりも、サムスン問題の方なのかもしれない。





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