“デモクラティック・クーデター”の噂
![]() |
マデシ・バンダのために、輸送が止まっていたガソリン、ディーゼルなどの燃料を運ぶタンカーが、ようやく今日、カトマンズに到着するとニュースで伝えられたが、午後4時のニュースによると、結局今日もタンカーは治安が不十分という理由で来ないことになったそうだ。
マデシのさまざまなグループのバンダのせいで、タライでは水曜日から大きな影響を受けている。
影響はタライだけでなく、山岳地帯にまで及んでいる。今朝、ロルパのリバンに住む知り合いに電話をしたら、4日前からバスも車も来ていないそうである。
コイララ首相は昨日、マデシ戦線のリーダーと会合したが、今日、再び開かれると言われていた会合はなぜか中止になったようだ。
コイララ首相は、「大事なときに首都を離れるな」という他党からの要請を無視し、今日、ビラトナガルに行った。昨年亡くなったノナ・コイララの一周忌のためである。コイララ首相にとっては一国の危機よりも、家族の法事のほうが大事なようだ。
今日は医師の付き添いで帰郷したと伝えられている。
ビラトナガルで大事な発言をする習慣があるコイララ首相は、今日、早速、同地で「マデシ戦線が出しているマデシ自治州の要求は受け入れられない」と発言した。
当然である。
これこそ、7政党に決める権利のない要求だ。制憲議会で議論されるべき問題である。
王宮内で活発な動きが始まったという噂がある。さらなる治安悪化と経済悪化を待ち、国民の不満が頂点に達したところで、「デモクラティック・クーデター」をすべきだと、国王に近いラジャバディ(国王派)がさかんにロビー活動をしているそうである。
「軍のサポートのもと、国際的にも認められる政権を発足させる」とうのが、このクーデターのコンセプトらしい。
まさに、このコンセプトにドンぴしゃりの発言をスジャータ・コイララが今日、ナラヤンガートでしている。「王制維持発言をしたのは、王制よりもコミュニストのほうが危険であると思ったからだ」と彼女は言った。
これこそ、現在、王制維持派が、国際社会の支持を得るために利用しようとしているコンセプトである。
つまり、「マオイストよりも国王のほうがまし」と、海外政府に思わせる。
いや、実際に、インドを含めた多くの欧米政府は、すでにそう思っているのだろう。4月に制憲議会選挙が行われなかったら、国際社会はまちがいなく、この方向に動き出す。
私が今、いちばん恐れているのは、このシナリオである。


【番組】 2008/04/20 「光市母子殺害事件〜もうひとつの視点」 報道の魂 (TBS系列)関東地方のみ