選挙戦の最終日
今日は選挙戦最終日。終日、どこに行っても、政党のモーターバイク・ラリーや街頭集会があちこちで見られた。最後に誰の集会を見に行こうと迷ったのだが、今日は午後、カトマンズ5区から立候補しているネパール会議派のナラハリ・アチャルヤの選挙集会を見に行くことにした。
マハラジガンジで開かれた集会には、政治学者のクリシュナ・カナルや、昨日のプラチャンダの集会でも演説をした作家のカゲンドラ・サングラウラ、そして、学生リーダーのガガン・タパが来ていた。
アチャルヤが今回注目されているのは、政党を超えて、さまざまな市民活動家が彼を当選させようと応援しているためだ。ネパール会議派内の“過激派”として知られてきたアチャルヤは、マオイストが武装闘争を始める前から制憲議会の開催を主張し、そして、2001年の王宮事件のときに、勇敢に王制批判をして、コイララ首相から党スポークスマンの役職を奪われたこともあった。汚職とは無縁の数少ない政治家で、一環して共和制を主張してきたアチャルヤを、カゲンドラ・サングラウラは、「ネパール会議派の240人の(小選挙区の)立候補者のなかで、汚点がまったくない唯一の人物」と絶賛をしていた。
左翼系とはいえ、どの政党にも属さないサングラウラは、アチャルヤの選挙区で投票をしてきたが、民主化後4回の選挙のうち、3回は統一共産党に、1回はネパール会議派のダマン・ナス・ドゥンガナに投票したことを明らかにし、今回、なぜ統一共産党に票を入れずに、アチャルヤに投票するのか、ユーモアをまじえて明確に説明していた。理由は、統一共産党は国王政府に入閣したが、アチャルヤが一貫して共和制を主張してきたこと。そして、彼が嘘を言わない、汚職をしないまれな政治家であるからだ。
昨日のキルティプルの集会でもそうだったが、サングラウラは今、最も厳しく統一共産党を批判している。アチャルヤの選挙区からはUMLの幹部であるイシュワル・ポカレルが立候補しているが、大臣を経験したポカレルは、汚職に絡んでも疑惑がささやかれた政治家である。この選挙区では、ポカレルを落選させるために、マオイストもアチャルヤに投票すると聞いたが、どこまで真実なのかはわからない。
アチャルヤの演説を聴いていると、彼の性格がよく現れていた。他党や他の立候補者の悪口は一切言わないという、ネパールでは稀な演説だった。彼の選挙区からは、王制支持をはっきりと打ち出している国民民主党ネパールの党首カマル・タパも立候補している。どんな結果がでるのか、楽しみな選挙区の一つである。




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