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〔日誌〕 柳本通彦の台湾海峡天氣晴朗なれど No55

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【中国での学歴承認に反対する台北市内の横断幕】撮影:柳本通彦
「破氷」

馬英九政権誕生まであと一月となった。次期行政院長(首相)に内定している劉兆玄(元交通部長、現東呉大学学長)が、今日、組閣名簿を発表。

とくに目を引く人事はなく、オーソドックスな国民党的実務内閣という評判である。

この間のいろいろな動きをランダムに列記する。
・ 次期副総統の蕭萬長が海南島で胡錦濤主席と会談。台中首脳の接触としては「最高ランク」。両者が和気藹々と歓談する風景が「破氷の旅」として大興奮で報じられた。

・ 中国との交渉窓口となる海峡交流基金会の理事長に江丙坤(国民党副主席)が内定。江丙坤は党内屈指の日本通で知られる。

・ 人民元が台湾においても両替できることになった。

・ 七月中にも台中間の定期直航便がスタートする見通し。

・ 大陸からの大型観光団の受け入れに期待高まる。双方旅行社の間では、少なくとも日本人観光団よりランクの高い環境と接待が条件となっている。

・ 五月二十日の就任式に謝長廷も参加の予定。

・ 同じく就任式には、百二十人の小学六年生が選抜され、中華民国「国歌」を合唱するという。
・ 馬英九は総統府(現在は日本時代の総督府を使用)の移転を示唆。

また今日は、大陸から「大富豪」の団体が不動産市場の視察に来台したといい、台湾は、景気のいい話が続く。

また、今年度から台湾住民の中国本土での司法試験受験が可能になった。それ、すなわち台湾出身の法曹人が大陸で誕生することを意味しているが、さらに大陸で法曹資格を取得した台湾人が台湾に戻って弁護士を開業するという道も開かれる可能性がある。

さらに発展すると、近いうちに中国での学歴が台湾で承認されるのでは、という期待感(あるいは危惧)も高まっている。

台湾は猛然たる中国ブームが吹き荒れているといってよい。

えっ、台湾人意識が高まっていたんじゃなかったの、と日本人に問われることがあるが、台湾人意識と中国人意識、中華思想が必ずしも相対立し、矛盾しあうわけではない。中国人はいつまでも中国人である。


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