夫婦の当選者たち
比例代表制の当選者名簿を見ていると、なかなか面白い。私の知り合いのなかにも、「こんな人が?」と思う人物の名前がある。かと思うと、「なぜ、この人の名前がないのだ」という人もいる。
たとえば、かつてのマガラート自治区人民政府の“首相”で、ロルパ郡タバン村出身のサントス・ブラ・マガルは、当然、入るだろうと思っていたのだが、リストを見ると名前がない。
代わりに、党外の人で、ネパール・マガル連合の書記長を務めるラム・バハドゥル・タパ・マガルの名前がある。この人は一体、いつからマオイストになったのだと、大変不思議に思ってしまった。あれだけ貢献したサントス・ブラをリストに入れずに、党外の人を入れるというのはどういう標準に基づくものなのか。
それと、リーダーの“家族”の名前があちこちに見られて、探すのが面白い。たとえば、マオイストのCentral Secretariatの11人のメンバーのうち、3人の家族の名前が比例代表の当選者リストに載っている。まずは、プラチャンダ党首の娘、デブ・グルンの妻、そして、アナンタの妻である。バブラム・バッタライとヒシラ・ヤミ夫妻(ヤミは中央委員会メンバー)は、両者とも小選挙区で当選しているため、11人のうち、なんと4人のメンバーの家族が当選したことになる。
マオイストだけでなく、シェル・バハドゥル・デウバの妻アルジュもネパール会議派から比例代表で当選。アルジュの母プラティヴァ・ラナは国民民主党の比例代表に名前がある。小選挙区のほうでは、コイララ首相の甥のシャシャンカ・コイララが当選した以外、コイララ・ファミリーはほぼ全滅しているが、比例代表では、しっかりと、ラクシュマン・ギミレの名前があった。
マオイストは“党内結婚”が基本であるため、夫婦でリーダーという例はたくさんあるが、今回の選挙でも夫婦で当選したカップルがかなりある。上記のほかに、YCL会長のガネシュ・マン・プンとカマラ・ロカ、ロルパ出身の中央委員ソナムとタラ・ガルティ、カトマンズから当選した中央委員ヒトマン・サキャとアムリタ・タパなどなど。
しかし、これまで、党内のどの組織で活動をしてきたかさえも知られていないプラチャンダ党首の娘が、なぜ、比例代表の当選者リストに入っているのか。コイララ首相やデウバと同様権威の濫用をしているのではないかという疑問が当然湧いてくる。



