“コイララ大統領”か“プラチャンダ首相”か
コイララ首相を次期“大統領”にしようという試みが水面下で進んでいる。大統領といっても、“セレモニアル”な役割ではなく、かつて、国王に与えられていた非常事態の宣言権と、ネパール軍の総指揮権をもつ大統領だそうだ。
この動きの背後にあるのは、インド政府、アメリカ政府、そしてネパール軍。マオイスト政権に権力が集中するのを防ぐ目的だそうだが、マオイスト側はもちろん、これを受け入れていない。マオイストは選挙マニフェストでは“大統領制”の導入を主張していたが、制憲議会のあいだは、大統領をおかずに、プラチャンダを首相とし、首相が国家元首を兼ねるべきだという意見である。
現在、中央作業委員会の会議が進行中のネパール会議派内では、マオイストが率いる政府には加わるべきではないという意見が多数派のようだ。
シタウラ内務大臣やシュカール・コイララがインド政府の意向を受けて、マオイストにロビー活動をしているようだが、統一共産党もこれに加わるとなると、マオイストがこれを拒絶しつづけることは困難となるかもしれない。
軍の指揮権を持つ大統領を置くとすると、国家権力の柱が二つできるわけで、政治紛争が深まる可能性が高い。何よりも、軍併合の問題をマオイストが望むとおりに実施できない可能性が高くなる。
2005年11月に確立した7政党とマオイスト(今は6政党とマオイスト)の協力体制は、すでに崩壊寸前にある。その責任は、何としてもマオイストを信用しようとしないネパール会議派にある。ここまで選挙に大敗しても、指導層のだれも責任をとらない。責任問題が党内で持ち上がらない政党というのは、一体、どんなものなのだろう。腐りきっているとしか思えない。




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