プラチャンダから「プスパ・カマル・ダハル」に
![]() |
昨日から、なぜか、テレビ・ラジオ・新聞の主要メディアが一斉にプラチャンダを「プスパ・カマル・ダハル」と呼び始めた。
一昨日の集会で、彼がカンティプル紙を名指しで批判(脅し)したことが理由だろう。
独立して行動をすることがなかなかできないネパールのメディアは、ときに“敵”をたたくために容易に団結する。その結果が「ダハル」となったのだろう。選挙中、過剰なほどに“反マオイスト・キャンペーン”を行ったカンティプル・メディアに、プラチャンダは大きな恨みがあるようだ。
さて、マオイストが「大統領と首相を他党に譲らない」と固執している背景には、さまざまな要因から生じた大きなジレンマがある。
まず、選挙後、マオイストは「制憲議会中は、今のコイララ首相と同じように、首相が国家元首を兼ねるべき」と主張していたが、28日、何としてもこの日のうちに共和制動議を通過させるために、時間切れで、マオイストは「大統領制」をとることに譲歩した。この際、党内に大きな反発が起こり、「キランが議会に欠席をする」という事態になっている。
マオイストは制憲議会の選挙中、「プラチャンダ党首をネパール共和国の最初の大統領に」というスローガンでキャンペーンをしてきた。
そのため、「最初の大統領」を他党に譲り、「ナンバー2」となることは、沽券に関わることでもある。一方、行政権が首相にある以上、首相を他党に譲るわけにはいかない。そのため「両職を」とこだわっているわけだが、国軍の指揮官である大統領を他党に譲るわけにはいかないという意向ももちろんある。
一方、ネパール会議派は、マオイストに対する強い不信のためだけでなく、軍の併合問題でマオイストの意向に従うつもりがないことから、大統領をコイララにと主張している。コイララ首相の健康状態から、この主張も決して、筋の通ったものではない。
要するに、マオイストが主張しているのは、現在、コイララ首相に与えられた権限を、なぜにプラチャンダに与えることができないのかということだが、今回、何としても譲歩をすることが困難な最大の原因は、党内からの強い圧力にあるのだと思う。
先日、地下潜行生活を止めて「公」の場に出てきたプラカシュの政党が、まもなくマオイストと合併する。すでに、プラカシュを「書記長」とし、党内ナンバー2になることで合意されたと聞く。プラチャンダが簡単に譲歩をできないのは、バーダル・キラン派の強硬派がますます強くなってきているだけでなく、プラカシュが入党したあとの、将来の党内勢力バランスを考えてのことでもあるのだろう。政府のための容易な譲歩は、党内での党首に対する不満を拡大することになる。
一方、元国王はとりあえずの引っ越し先が見つからず、政府にアレンジを頼んだそうである。私邸のニルマル・ニバスは息子パラスのものとなっており、息子一家とは同居をしたくないようだ。政府はすでに、アレンジをする意向を伝えているようだ。





【お知らせ】 北朝鮮内部からの通信〜リムジンガン 第2号 販売開始!