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季刊誌 北朝鮮内部からの通信〜リムジンガン 第2号・夏号
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ico_new.gif北朝鮮―「表現の自由、言論の解放が必要です」[若者の声] リムジンガン
23歳青年が考える祖国の発展の条件 2
中国のような改革を
リム 中国と聞いて思い浮かぶものは?
キム 中国は朝鮮と同じ社会主義国だが、特色ある社会主義国ということになっている。しかし、看板は社会主義国でも…

ico_new.gif北朝鮮経済官僚極秘インタビュー リムジンガン
我が国の経済動向 13
「人は飢えとは妥協できない」
ケ・ミョンビン:さて、その食糧専売制の結果はどうだったのか? それは食糧供給体制を、決して以前の「配給制」に戻そうとするものではなかった…

ico_new.gif北朝鮮―映像取材ルポ 平安北道朔州(サクジュ)郡を行く 2 リムジンガン
[解説]辺境の軍需産業都市は寂獏としていた(承前)
実際に訪れて見てみると、金正日の論文で強調されていた、こぢんまりして上品な地方産業は影が薄く第二経済委員会傘下にあり、大口径の曲射砲を生産する…

ico_new.gif偽ドル[北朝鮮のことば] リムジンガン
平壌市の黄金原(ファングムボル)駅とキョンフン通り周辺の外貨商店(外貨でのみ販売する店)も、すっかり夜の闇に包まれた。いつしか人影も途絶え、もう両替をしに来る客もいそうにない…

ico_new.gif北朝鮮―「私は政治犯収容所に10年いた」 リムジンガン
北倉(プクチャン)18号管理所出所者の証言 12
「第18号管理所」事件
 ●事件の発端「申訴事件」(承前)
申訴者を放っておいたら自分たちが危ないということをよく知っているXの一派は、検閲員がテープを手に入れて平壌へと戻るやいなや…

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台湾〜「シンデレラ」3 【柳本通彦】

柳本通彦の台湾海峡天氣晴朗なれど No61〜「シンデレラ」3

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【2004年4月総統選挙直後。総統府前を占拠して選挙のやり直しを求める市民】

1998年陳水扁は市長再選に失敗する。

四年間の施政にとくに大きな失敗もない。台北は見違えるように進化し、きれいな近代的な町になりつつある。

1996年には史上初めて全住民による総統選挙がおこなわれて(李登輝当選)、台湾はこのまま独立への道を一歩一歩のぼっていくのではないかとも思われた。陳水扁はそうした台湾の民主化・台湾化のプリンスだったのである。

しかし再選は果たせなかった。四年間がんばっても台北で支持者をほとんど増やすことはできなかった。私はこれを陳水扁という人の限界と書いたが( 集英社新書『台湾革命』 )、これが、「台湾派」( 広い意味で台湾独立を志向する人たち )が初めてみせた最初の陰りでもあった。

ところが、それから二年後の総統選挙。再起を図る民進党陳水扁候補が怒涛の勝利をあげる。中国国民党と「中国派」( 中国との融和・統一を思考する人たち )が二つに分裂したことよる漁夫の利であったが、日本のメディアの多くは、台湾化がますます加速するような報道をした。

私はこの時点で、すでに台湾独立などはありえないだろうという感触をもっていたし、その四年後の総統選挙で民進党あるいは陳水扁が再選することは難しいだろうと思っていた。ところが実際には2004年、陳水扁は奇跡的に総統に再選される。

この間、陳総統のご令嬢・ユキは、たんたんと職務(歯科医)をこなしつつ、妻として三児のママとして日夜奮闘していたのだろうと思う。

暗転するのは、夫の趙建銘が2006年7月にインサイダー取引などで起訴されたことによる。捜査はその数ヶ月前から始まり、華々しい報道合戦が繰り広げられた。

起訴状によると、2005年7月14日、日本料理店での企業家との会食が発端である。趙建銘とその父親は、知りえた情報をもとに、株の売買をおこない、一億元以上の利益を上げたという。

陳総統一家の派手な生活が話題になるのは、総統再選後のことだった。

2004年3月の選挙結果。当落を分けた票差は僅か0.228パーセント。その直前の候補者への不可解なテロもあって、不正選挙だ、投票をやり直せ、と大騒ぎになった。当然総統への風当たりが強くなる。マスコミはここぞとばかり瑕疵を探し回る。

そうしたさ中、総統の婿は、商売人たちとの会食を繰り返していた。生活は派手になり、クレジットカードで数十万元の買い物をしたなどと報道されたりしていた。そしてインサイダー取引である。しかも堂々と家族の名義でおこなっていた。

何と脇が甘いのだろうか。

一方で、母親すなわち総統夫人の部屋には多くの貴婦人が訪れては、甘い話を持ち込んできた。どこどこでブランド品の安売りがあるわよといった他愛もない会話が始まりだったのかもしれない。

やがてそれはそごうの商品券が安く手に入るよといった話題に発展したのか。事件の実相はなお不明だが、夫人の部屋を大量の商品券が行き来していたことは確かなようである。

総統府職員とともに起訴されたのは、2006年秋。総統府の機密費を私的に流用したという。金額は1480万元(総統自身は退任まで検察は刑事手続を保留)。

以前にもここで書いたが、陳水扁一家の財布と総統府の機密金庫の区別がよくできていなかったのではないだろうか。独裁時代以来の後遺症である。

有罪に仕立て上げるのが困難なほどに、ありふれた、台湾ではいかにもありそうなささいな汚職である。しかし、夫人は出廷を拒否し、自らの弁護を放棄してきた。総統自身も、夫人を責めるような言葉を一度も吐かなかった。

総統は、妻が、娘夫婦が、どのような生活をしていたのか、彼らの身辺が急にきらびやかになっていくことに、注意を払うことはなかったのだろうか。そしてユキも、夫や母のふるまいに不審を思うことはなかったのだろうか。

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