小倉清子のカトマンズジャーナル〜ラトナ・パークのゴミの山を見て
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ここ数日間、仕事が立て込んでいたのと、愛犬の具合が良くなくて心配だったこともあり、自宅にこもる日が続いた。愛犬は今日になって、ようやく食欲が出て、少し元気になったので、久しぶりに外出してきた。
ラトナ・パークからニューロードにかけて歩いたところ、またあちこちにゴミの山。ボタヒティで大きな桃の実が売っていたので、買おうと思ったのだが、すぐ隣にゴミの山があったため、一気に買う気を失ってしまった。衛生に関しては、それほど神経質ではないのだが(たいていのことは気にならない)、今日はさすがに気が引けるほどの汚さだった。
実は、ネパールに住むようになって半年のうちに、腸チフスとA型肝炎にかかったことがある。腸チフスにかかったのはちょうど今ごろの季節で、街頭で買って食べたアイスクリームが原因だったと今でも信じている。
その3ヶ月後に今度は肝炎にかかった。ちょうど、民主化運動の本の取材で、毎日あちこち、何軒もの家を訪ねてまわっていたときだったが、取材先の家々で、出された物は何でも食べる主義で手当たり次第に飲んだり、食べたりしていたため、たぶん、どこかで“当たった”のだと思う。腸チフスはクロマイを飲んで、肝炎はバイディヤの薬を飲んで治したが、肝炎のときにはほぼ一月間寝込んでしまい、さすがにかなり体重が減った。
さまざまな占い師に必ず言われることは、「あなたは適応力がとても強い。どこの国に行っても、そこのコミュニティーに深く浸透して生きることができる」ということだ。適応力が強いということは、“鈍感なこと”だと思っている。
とくに地方を旅していて思うのだが、ネパールではかなり鈍感にならないと仕事をしたり長く暮らすことはできないと、つくづく思う。汗臭い匂いが充満したローカル・バス。ダニだけでなく、夜になるとネズミが行き交う民家の寝床。そして、「これなら、外でしたほうがまし」と思うような村の民家のトイレ。今の日本人のどれくらいの人たちが耐えられるだろうかと思う。
とりあえず、鈍感に生まれたことを幸運と思うべきだと感じることがあるが、これははたして、自慢すべきことなのかどうか、私にはわからない。





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