![]() 【ガラペディアン監督とSystem of A Downのメンバー】FILE/©MG2 Productions |
今年で3年目を迎えた国連難民映画祭(主催UNHCR)。年を追うごとにメディアの関心も高まり、上映会への来場者も増えているという。今年は東京都内5つの会場で行われた。
今回、Screamers(スクリーマーズ=叫ぶ人びと)で映画祭に招待参加し、来日したカーラ・ガラペディアン監督とは、以前、玉本英子とともにアフガニスタンで番組を一緒につくったことがある。
過去記事>>> (07/01/30)
そうした縁から、今回の来日では、京都をひととおり案内し、一緒に東京に向かったのだが、ハードスケジュールにもかかわらず、精力的に国連担当者や映画関係者と交流していた。
![]() 【監督(左)とボーカリストのサージ・タンキアン(右)】(FILE/Screamersより)©MG2 Productions |
Screamersの上映は満席で、4分の1ぐらいが映画のストーリーの中心となったヘヴィメタルバンド、システム・オブ・ア・ダウンのファンなのだそうだ。
ガラペディアン監督は、祖父母の代にアルメニア虐殺を逃れてアメリカにやってきた。そして、彼女が追い続けたこのバンドのメンバーも全員がアルメニア系アメリカ人移民だ。
ボーカリストのサージ・タンキアンの祖父母は現在のトルコのカイセリ出身で、オスマン・トルコ帝国末期のアルメニア人迫害でレバノンに逃れた。サージはそのレバノンで生まれたが、その後、80年代に起きたレバノン内戦で、一家はアメリカに渡った。彼は、歌で、ステージで、アルメニア人虐殺問題を問い続ける。
これまでシステム・オブ・ア・ダウンの曲は聴いたことはあったものの、それは独特なメッセージ性のある歌詞と、独創的な音楽ゆえであった。システム・オブ・ア・ダウンの独特の歌い方や曲は、じつはアルメニア教会の賛美歌の階調に通じている、とガラペディアン監督から教えてもらって初めて知った。
![]() 【サージ・タンキアン】(FILE/Screamersより)©MG2 Productions
【上映会の会場で挨拶する監督(右)。トークも盛りがり、質問もあいついだ】(2008年6月26/東京/撮影:坂本卓) |
100万におよぶ犠牲者を出したといわれるアルメニア人虐殺について、トルコは「内戦状況の混乱のなかでおきた殺害行為で、アルメニア人だけでなく、トルコ人も犠牲となった」という主張だが、この歴史そのものに触れること自体、トルコではいまもタブーであり、歴史的検証や研究がほとんどなされていない。
ガラペディアン監督が映画でインタビューしているトルコのアルメニア語新聞編集者フラント・ディンクは、インタビューの2ヵ月後、殺害されている。この暗殺はトルコ極右組織が指示したといわれる。
「過去の虐殺の歴史に向き合い、検証することが、いま起きている戦争や虐殺を防ぐことにつながる」と監督は言う。そしてダルフールなど、いまも世界各地で起きている虐殺に、アメリカを始めとした大国が沈黙し、ときには加担してきたことも告発する。
カーラ・ガラペディアン監督のショートインタビューは、BS11の番組インサイド・アジアで放送予定です(7月11日 22:30頃〜 BSデジタル放送BS11)編成上、放送日は変更される場合があります
SYSTEM OF A DOWN の曲はここで聴けます>>>
http://www.systemofadown.com/main.html
【関連リンク】
玉本英子の現場手帳〜ドキュメンタリー映画「スクリーマーズ」上映会 (08/06/25)
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イラク・トルコ・イラン・シリアにまたがるクルディスタン。分断民族クルド人とは。クルド問題とその他の地域も取材中(坂本卓/アジアプレス)








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