小倉清子のカトマンズ・ジャーナル〜“シン大統領”が確実になる
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統一共産党は一昨日夜にはMKネパール大統領で合意が成立していたにもかかわらず、昨日になって「マオイストに裏切られた」と騒いでいる。マオイスト側は「バフンで男性のネパールを大統領にすることはできない。女性のサハナ・プラダンか、ジャナジャティのスバス・ネムバンのうちどちらかであれば支持する」ことをUML側に伝えてきたにもかかわらず、UMLが最後までネパールにこだわっただけでなく、制憲議会議長の席と主要閣僚の席までも要求してきたために、独自候補を立てることに決めたとしている。
シンは1980年代半ばの“爆弾事件”以後、ほとんどの時間をインドで過ごしてきたが、マオイストとは、彼らが武装闘争を始める前から関係がある。シンが果たして、ネパール最初の大統領として最適かどうかについては大きな疑問が残るが、マオイストにとっては、最も扱いやすい大統領であることは確かである。ちなみにシンは73歳。コイララ首相よりは10歳若いが、昨日、テレビを見ていたら、一人で歩くのも困難なようで、支えられて歩いていた。
UMLは「裏切られた」と騒いでいるが、そもそも、MKネパールを大統領にとこだわったことは、彼らの大きな過ちだ。選挙に大敗したばかりであることだけでなく、セレモニアル大統領として“inclusive”な人物が求められるなかで、バフンであること、男性であること、など、どう見ても、ネパールは大統領にはふさわしくない。
もっとも、マオイストが立てた女性の副大統領候補シャンタ・シュレスタも、ふさわしい政治歴や職歴を持たず、ただ女性でジャナジャティであるというだけで候補者に立てられたとしか思えない。
これで、NC,UMLが新政権に入閣する可能性はほぼなくなった。マデシ政党も入閣をしぶっており、マオイストと小政党で組閣をする可能性が高くなってきた。そうなった場合、新政権は半年ももたないだろうという声がすでに出ている。





