小倉清子のカトマンズジャーナル〜大統領のための再投票始まる
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現在、制憲議会で大統領を選ぶ再投票が進行中である。今のところ、ネパール会議派の候補者ラム・バラン・ヤダヴの当選がほぼ確実と見られている。
選挙をボイコットしたネパール労働者農民党など、いくつかの小政党がヤダヴ支持を決め、マデシ政党はヤダヴ支持のフォーラム、マオイストの候補者ラムラジャ・プラサド・シン支持のTMDPとネパール・サドバワナ党に分かれた。
マオイストとの合併話が進んでいる人民戦線ネパールは9人の議員のうち、党首のアミク・シェルチャンが「ヤダヴ支持」を明らかにしている。
テレビやラジオ、新聞などの主要メディアを見ていると、政党関係者だけでなく、記者まで、ほぼ99%が今回の展開を「他政党を利用してきたマオイストに対するしっぺ返し」と、マオイストを批判するコメントをしている。
他政党にとっては、制憲議会選挙後、「マオイストだけが勝利政党、他政党は“負け犬”」という態度をとってきたマオイストに「ざまあ見ろ」という心理なのだろう。
マオイストが最終的に統一共産党を裏切って、大統領の独自候補を出したのは、「大統領も自党に」という野心に基づいてというよりは、首相になるはずだったプラチャンダよりも“パワフルな政治家”が大統領になることを阻止することが目的だった。
表向きは“inclusive”を理由にしていたが、本音は「プラチャンダよりも弱い大統領」を求めての動きだったと見てよい。
結果的には、コイララもMKネパールも大統領にはならなかったので、マオイストの意図どおりになったと見ることはできるが、仮にマオイスト主導で政府を作ることになっても、マオイストのバーゲニング力はがた落ちしたことになる。
今のところ、複数のマオイスト・リーダーが「自党の候補者が落選したら、野党にとどまる」という見解を明らかにしているが、これは党の公式決定ではない。
NC,UMLのなかには、「今回の(フォーラムとの)3党連合は、大統領選挙のためだけ、首相に関しては、話し合われていない」と話すリーダーもいるが、フォーラムのウペンドラ・ヤダヴには、もちろん自身が首相になるという大きな野心がある。
マオイストもNC,UMLも、これまでの自身の過ちを認めて、冷静に考え直さないと、政府発足に際して、再び過ちを繰り返すことになる。そうなったら、取り返しのつかないことになるだろう。





