小倉清子のカトマンズジャーナル〜初代大統領のこと
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初代大統領が決まって、ネパールはようやく本物の“共和国”になったようだ。
マオイストにとっては苦い経験となっただろうが、結果的に、マオイストが立てたラムラジャ・プラサド・シンよりは、適格な人物が大統領になったと思う。
シンは1985年の爆弾事件以来、ネパール政治からはずっと遠ざかっていたが、ヤダヴは1980年の国民投票から90年の民主化運動にいたるまで、活発に反パンチャヤトの運動に参加してきた活動家でもあり、医師という職業をもつ人物でもある。
“マデシ”ではあるが、ウペンドラ・ヤダヴらが提唱する「一つのマデシ」構想には強い反対を示しており、タライにおける「マデシVSパハリ」の対立に強い懸念を示してきた政治家でもある。いろいろな意味でバランスのとれた人物であることは確かだ。
少なくとも、コイララ首相やMKネパールよりは適格な大統領が選ばれたと思う。ヤダヴは暫定憲法に基づいて、ネパール会議派を辞めることになる。
さて、マオイストは昨日の幹部会議で、3党連合が継続する状況で、「新政府は率いずに野党にとどまる」ことを決めたが、今日開かれる中央委員会議で、この問題について最終的な結論を出すことになっている。
Kantipur紙の編集長ナラヤン・ワグレは2度にわたって、同紙に「大統領選に負けても、マオイストが政府を率いるべき」という主張を書いているが、大統領選に負けたからこそ、「首相はマオイストに」という意見は多いようで、こうした国民の声をマオイストは無視できるかどうか。
ワグレも今日の同紙に書いているが、今回の展開は「マオイストにとっては、実は勝利である」という考え方もある。マオイストも3党連合も、“勝った”“負けた”という言い分を捨てて、何のための制憲議会なのか、本来の目的である新しいネパールを作る作業に入ってほしいものだ。
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