小倉清子のカトマンズジャーナル〜SAARCサミットをめぐるコイララの野心
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トウモロコシにばかりこだわるようだが、タライでは今も変わらず5ルピーだった。カトマンズで売られている半分の値段である。
食事をした後でも、道端でトウモロコシを焼いているのを見ると、つい食べたくなってしまう。一方、ハイウェー沿いの食堂のダル・バートは値上がりするばかりだ。
今回は、カトマンズから車をハイヤーしていったのだが、何度か入ったことのある食堂で食事をしたところ(私は肉は食べないので、普通のセットにヨーグルト、ドライバーは鶏肉のタルカリ付きのセット)、2人分で200ルピーである。
どうも、来るたびに値上がりしているような気がする。普通の家で食べるダル・バートと大して変わりのないものだが、地方出身の農民には、わざわざお金を払って食べるのがばかばかしいほどの値段だろう。
さて、政治は予測のできない形で急展開をしている。昨日、政府は8月2日から始まるSAARCサミットに、コイララ首相をネパール代表として送ることに決めたが、この決定に反対するマオイストと統一共産党が今日になって急接近をした。
コイララ首相はすでに辞任をしており、次の政府ができるまでの暫定的な地位であるにもかかわらず、ネパール会議派の政府は、昨日、他党と相談もせずに、勝手にコイララ首相率いる35人の代表団が、サミットが開催されるスリランカに行くことを決定した。
マオイストは以前から「コイララはSAARCサミットに行くべきではない」と公言をしてきたが、今日、統一共産党とトップ会談を開き、コイララ首相がサミット行きをキャンセルしなかった場合、制憲議会にコイララ首相の代わりにヤダヴ大統領を送る議案を提出することを決めた。
マオイストは、このところ、新政府発足のために、各政党との話し合いを続けていたが、今日の2党合意で、大統領選をめぐって冷え切っていた両党の関係が少しだけでも改善した気配が見られる。
あるいは、このまま両党中心の政府発足まで至る可能性を示唆するニュースもあるが、UML内には「NC抜きのマオイスト主導政府には加わるべきでない」という意見のリーダーが多く、そう簡単に事が進みそうにもない。
それにしてもコイララ老は一体何を血迷ったのだろうか。どう考えても、マオイストやUMLが受け入れるとは思えない決定をなぜ、NCだけでしたのか。
それだけでなく、今朝はわざわざネパール前UML総書記の自宅を訪れて、UMLの支持を求める試みまでしている。これを最後の表舞台とするつもりだったのか。
あるいは、噂にあるように、新政府の首相になることをねらって、サミットでインドの首相の支持を取り付けようとでも思ったのだろうか。
この人は、本当に華やかな政治の舞台から離れることができないようだ。ここまで来ると、醜い野心にしか映らない。





