小倉清子のカトマンズジャーナル〜マオイスト主導の政府は、本当にいるのか?
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マオイストの駐屯地で、下痢や高熱、皮膚病など、さまざまな病気が流行っているというニュースが、ここ数日つづけて報道されていたが、どうやら、私も一種の皮膚病をもらってきたらしい。
心配していた、白濁生水による下痢はどうやら大丈夫だったが、足の複数の箇所にかゆみと膿を伴う、これまで経験したことのないような湿疹が出てきてしまった。
主要4政党は、マオイスト主導の政府を樹立することに同意したにもかかわらず、本当にマオイストの政府ができるのかということに強い疑問を抱いている人が多い。このところ、ネパール政治に詳しい国内外の専門家何人かと、選挙後の状況について話す機会が続いたが、ほぼ全員が「マオイスト主導の政府はできない」と予測していた。
今日、ヤダヴ大統領はプラチャンダ党首らと会見し、「政府樹立の期限を3日間延長する」というマオイスト側の要求を受け入れた。4政党は新政府運営のもととなる“共通政策”を作る委員会を設置したが、政府樹立に関する具体的な話し合いはまったく進んでいない。
マオイスト党内では、大統領選での大失敗に絡んで、バブラム・バッタライに対する風当たりが強くなっているという報道がある。
2005年2月1日の当時のギャネンドラ国王によるクーデターの直前、マオイストはプラチャンダ派とバブラム派に分裂する寸前までいっているが、今“バブラム叩き”をしているのは、プラチャンダではなく、キラン・バ−ダル派である。
現在進行中の政府樹立にも失敗した場合、党HQ(本部)、つまり、プラチャンダとバブラムに対する責任問題が持ち上がる可能性がある。
キランとバーダルがこの二人に取って代わることは実質的に不可能だと私は思っているが、あるいは“バブラム降ろし”にまで発展することはあるだろうか。
これまで、マオイストがとってきた方針は、ある意味「バブラムの方針」といってよかった。彼が党内で果たしてきた役割は、簡単に切り捨てることなど、とてもできないほど重要なものだ。
キランとバーダル、特にバーダルは、党内では東から西まで、組織のなかで万遍なく人気のあるリーダーとして知られているが、党外(海外勢力を含めた)との交渉力ではプラチャンダ党首にはかなわないだろう。
プラチャンダは“外交的”だが、バーダルは対照的に“内向的な”リーダーだ。キランも、それほど“口がうまい” リーダーとはいえない。プラチャンダはこれまで、圧倒的な党管理能力(人間管理能力ともいっていい)をもって、何度か危機を乗り越えてきたが、さて、今回の危機を乗り越えることはできるだろうか。
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