小倉清子のカトマンズジャーナル〜幸先の良くないスタート
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マオイストの中央委員会は昨日、ダハル首相の身辺警備に人民解放軍の兵士を動員することを決めたが、これについて、他党から強い批判の声があがっている。
与党となりながら、国の治安機関を信頼していないことからなされた決定なのだろうが、どうも、最初から“まずい”パフォーマンスが目立っている。プラチャンダは昨日の首相就任宣誓式に、父親だけでなく、息子・娘たち全員とその配偶者を参加させた。
宣誓式の後、シンガダルバールの首相室に移動したときには、公用車の隣に妻のシータ・パウデルを乗せていった。
宣誓式に家族を呼ぶことはともかくとして、首相室にまで妻を連れて行く必要はあったのか。プラチャンダの家族に対する “過剰な待遇”については、実は以前から党内で“ブルジョア的”であると批判が出ていたのだが、昨日はそれが際立っていたような印象をもった。
あまり知られていない事実だが、党内でさえ、あまり知られていないプラチャンダの次女が、今回制憲議会に比例代表から選出されている。これについても、どれだけ党内で批判があるのか知らないが、どうも“過剰な待遇”に思えるのだが・・・。
一方、マオイストは最高幹部のほとんどが入閣することを決めた。バブラム・バッタライは財務大臣に、バーダルことラム・バハドゥル・タパは国防大臣になることが確実となっている。
プラチャンダはもう一人の“シニア・リーダー”であるキランことモハン・バイデャヤも入閣させる意向だったようだが、キランはこれを拒絶したと伝えられている。
プラチャンダが首相になり、他の2人のシニア・リーダーが入閣したことにより、党組織を見るリーダーがいなくなるという懸念が党内にあるようだが、キラン自身は入閣せずに、プラチャンダに代わって、党組織を見たい意向であるようだ。
しかし、プラチャンダは“強硬派”として知られるキラン派がさらに党内に増えることを恐れているという。
組閣のほうは、マオイストがいったんは統一共産党に与えることに合意した地方開発大臣を自党にと主張しだしたため、暗礁に乗り上げている。
これも、なぜ今になってこんなことを言い出したのか、何とも不自然である。党内からの圧力だろうか。最初からパワー・シェアリングで躓くようでは、幸先が明るいとは言えない。
ネパール会議派のコイララ党首・前首相は昨日の宣誓式を欠席した。「具合が良くないこと」を理由に欠席したと言われているが、夕方にはスード・インド大使と会っている。コイララもインドも、一体、何を企んでいるのだろうか。
ダハル首相は中国政府の招待で、北京オリンピックの閉会式に出席するために、今週土曜日に訪中するそうだ。これをインド政府がどう思うだろうか。





