小倉清子のカトマンズジャーナル〜新首相の「スーツ・トピ問題」のその後
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プラチャンダが首相就任の宣誓式で着ていた服をめぐって、何日か前から日刊紙Kantipurの読者欄にさまざまな意見が掲載されている。
別の週刊紙によると、プラチャンダ自身はネパールの国民服として通用しているダウラ・スルワルを着ていきかったようだが、宣誓式の直前に開かれた中央委員会議で、大半のメンバーから反対の声が出たために、茶色のスーツにバドガウンレ・トピ(黒いネパール帽)という姿で出席した。
中央委員会議では「ネクタイなし」でいくことになっていたが、プラチャンダはなぜかネクタイをして出席したために、党内からの批判の声が出ていると言う記事だが、この記事が真実かどうかはともかく、あの日のプラチャンダの服装がまったく似合っておらず(特に、トピとスーツの組み合わせがまったく合っていなかった)、滑稽に見えたことだけは事実である。
Kantipur紙に掲載された読者の意見も、大半は新首相の服装を批判したものである。スーツにネクタイは「西洋人」の制服。
ネパールにはダウラ・スルワルというネパール人に似合った服装があるのに、なぜ、西洋人の真似をしなければいけないのかという意見が代表的なものである。
しかし、ジャナジャティ系の人たちのあいだでは、「ダウラ・スルワルはバフンの服装」という印象も強く、独自の民族服をもつジャナジャティにとっては「国民服」としては認められないものでもある。
1990年の民主化後初の総選挙で当選したロルパ出身の国会議員バルマン・ブラ・マガル老は、かつて議会にダウラ・スルワルを着ていくことを拒否し、マガルの民族服姿で登院して話題になったことがあった。
服装はアイデンティティの一部である。プラチャンダがスーツにトピという、非常に中途半端な格好で式に出たことは、彼自身のアイデンティティがはっきりとしていないことなのか。
党決定とはいえ、バフンであるのだから、ダウラ・スルワルを着て出席して、なぜ、いけなかったのかと思う。似合わない服装というのは、やはり不自然なものである。
さて、組閣に関しては、すでに3政党間で合意が成立しているが、誰が入閣するかで各党内の話し合いが間に合わず、新内閣の発足は今日にずれこんだ。マオイストはすでに、財務(バブラム・バッタライ)、国防(バーダル)、情報通信(クリシュナ・バハドゥル・マハラ)、法務(デブ・グルン)が決まっている。
統一共産党からは、「マオイストとの党併合が一生の夢」と公言する元副首相・元内務大臣のバムデブ・ガウタムの入閣が決まっている。
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