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今日も合意なし(2010/5/26)
残り時間は72時間。ここまできても、政党リーダーは焦っているようには見えない。この国の政治家はぎりぎりにならないと真剣にならない傾向があるが、今日開かれた主要3政党の会合のニュースをテレビで見ても、へらへらと笑っている。しかめ面をしろとは言わないまでも、何とも、真剣みに欠けた様子で、この人たちに任せて大丈夫なのだろうかと心配になる。
さて、予想どおり、今日の会合では、「制憲議会の任期を延長をする」ことでは3党の意見が一致したものの、マオイスト側も与党側もこれまでの姿勢を変えなかったために、結論が出なかった。マオイストは「まず、ネパール首相の辞任を」と主張しているのに対して、NC・UMLは「まず、包括的合意を、その後に政権交代を」と言っている。
昨夜、プラチャンダはマオイスト軍の師団コマンダーらと会って、各師団から何人が治安部隊に統合されるか、人数を聞いた。これはつまり、特にNCがこだわっている統合されるcombatantsの人数を提示するための準備であろう。つまり、マオイスト側は包括的合意のなかで最大の障害となっている軍統合問題に関して、合意に応じる用意があるということだ。
マオイストにとってのハードルはただ一つ「ネパール首相の辞任」だけであると言ってもいい。首相が辞任を表明すれば、すぐにも合意は成立する。しかし、今日までのところ、首相は「辞任をしない」と一歩も引く様子がない。3政党は明朝も会合を開く予定である。
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残されたただ一つの道(2010/5/27)
合意の可能性は日に日に低くなっている。今朝は、主要3党とネパール首相の会合が開かれることになっていたが、首相が突然、インド大使のラケシュ・スードと会ったために会議は遅れて始まった。しかも、会議が始まるとすぐに、ネパール首相が「時間が必要だから」と言いだしたために、会議は午後5時まで延期となった。この会議も、首相がプラチャンダと会ったために、約2時間遅れて、午後7時前に始まった。しかも、この会議にはなぜか、ネパール首相は欠席。結局、何も結論が出ずに、会議は先ほど終わった。
このあわただしい動きのなかで報道された、さまざなまメディアからのニュースによると、まず、インド大使のスードはネパール首相に「辞任をするな」と指示。プラチャンダは、首相と2人だけで会った会見で、首相がすぐに辞任をしなくとも、とりあえず辞任することを公に約せば、制憲議会の任期延長に応じると、これまでよりも柔軟な姿勢を示した。ところが、ネパール首相は辞任をする意向はないとプラチャンダに答えた。この会見の内容は、まだ詳細がわかっていないが、会見の直後に、プラチャンダはネワール人の党組織の会合で、「首相が話したことが真実であるのなら、この国は独裁体制が布かれることになる」と、首相との会見の内容をもらしている。
首相が午前中の会議を中断して、夕方に再開することを求めた理由は、明らかにプラチャンダと1対1で会って話しをしたかったからだ。それは、今朝のインド大使との会見に基づいていることが明らかである。ネパール首相は「インドに操られている」という非難を証明して見せたことになる。
それはともかく、これまでの動きを見ていると、明日中に合意が成立する可能性はきわめて低い。制憲議会の任期が延長されなかった場合、5月29日移行にこの国が見舞われる危機から逃れるには、マオイストが無条件で任期延長に応じるしか道はない。しかし、これに関して、マオイスト党内は意見が真っ二つに分かれている。つまり、無条件で任期延長に応じるべきだというバブラム・バッタライとナラヤンカジ・シュレスタ派と、首相が辞任しなければ、任期延長には応じるべきではないというプラチャンダ、キラン派である。中央委員会議の決定からすると、後者が過半数を占めているように見える。しかし、プラチャンダには最後の最後で方針を変えてほしい。マオイストは無条件で任期延長に応じるべきである。さもなければ、5月29日以降の危機的状況のなかで、最も困難に直面しなければならないのは、明らかにマオイストとなるだろう。
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制憲議会はあと26時間の命(2010/5/28)
制憲議会の任期が延長される可能性は、ほぼなくなった。マオイストは今日午後に開かれた常備委員会議で、現政権が継続するかぎり、制憲議会の任期延長には応じないという方針を決定。さらに、夕方開かれた統一共産党の常備委員会議では、ネパール首相は辞任をしないと決定した。つまり、明日、暫定立法府に提議される暫定憲法64条の改正案(制憲議会の任期を2年から3年に改正)をマオイストは支持しないということである。3分の1以上の議席を持つマオイストが支持しないということは、つまり、改正案は通らないということである。
ネパールの国民が60年間求めてきた制憲議会は、明日の深夜12時に自動的に解散されることになる。昨日の英字紙The Kathmandu Postに掲載されたコラムのなかで、英文学者のAbhi Subedi氏が、制憲議会が解散となる5月28日は、ネパール国民にとっても「最も悲しい日として歴史に記されるあろう」と書いていた。私もそう思う。膨大な国家予算を使って、約600人の議員たちは一体何をしてきたのだろう。与党の統一共産党やネパール会議派は「マオイストのせいで解散となった」と、マオイストに罪を着せるのだろう。しかし、最も深い罪を負わなければならないのは、マダヴ・クマール・ネパールである。皮肉なことは、2年前の制憲議会選挙で、たった一人だけ「2つの選挙区で落選した人」が首相となり、そして、制憲議会の解散に一役買ったことである。もっとも、ネパールが首相になったときには、プラチャンダも後押ししたのだから、責任の半分はプラチャンダにもある。
昨日も書いたように、明後日からの予測のつかない政治危機のなかで、最も苦労をするのはマオイストである。インド政府はこれを望んでいたのだろう。









