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リムジンガン1号~7号

復刻連載「北のサラムたち1」第45回 揺らぎ始めた世界最強の“情報封鎖”国家(1) 圧政に対する不満はたまっている

闇市場に入った筆者に好奇の視線を向ける人々。1998年4月羅津市にて撮影石丸次郎

北朝鮮取材に携わっていると、次のようなことをよく訊かれる。

「なぜ北朝鮮では、暴動や反乱が起きないのか?」

100万人単位の餓死者を出しながらも、指導者に忠誠を誓うことを無条件に強いる政治。そこからはみ出す者を政治犯として処罰するような体制に、なぜ北朝鮮の人々は立ち向かおうとしないのか? 日本でもかつて、たとえば悪徳大名の圧政には、一揆という命がけの反乱が起こったではないか、なぜ北朝鮮では起こらないのか? という疑問である。

「北朝鮮の人たちは洗脳されているのではないか?」

北朝鮮の官営テレビが伝える一糸乱れぬマスゲームや、引きつりそうな笑顔で「将軍様が一番よ」というお遊戯を見せる幼児たちの姿は、確かに洗脳を連想させる。また、日本のメディアが伝える首都平壌でのインタビューで、たとえば

「今は少し苦しくとも、偉大な金正日将軍を高く奉って前進すれば、必ず勝利すると信じています」
というような、判で押したような答えが“洗脳された人”の言葉として映ってしまうのだろう。
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